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いろいろな盤があるけど・・・子守歌

img9028.jpg
ジャケットに整列した団員さんたちの姿もなければ、
収録曲に十八番のウィンナワルツも一切ないこのアルバム。
1972年頃のギレスベルガー時代極付けの名曲がそろった最高の1枚。冴え冴えとしたボーイソプラノはまさに天使の歌声」とある帯。

前半部はいいとして後半部の一文にちと赤面です。
ライナーノーツもなく、見開き1枚にウィーン少の短い紹介と写真のみです。
欧文タイトルはWiegenlied、リリースはAzzurra Music,2000年、 CDプレスはmade in Hong Kong.
ヤフオクや書店などでよく見かける一枚です。

じつはコレが、テイチクレーベルの「ウィーン少年合唱団の子守歌」と同じとは意外でした。
中古レコード・CDショップの店頭で、あら、まあ、かわいそうに・・・日焼けしちゃってと
手にしたこちらのテイチクレーベルのCD

img09026.jpg

実はオリジナルレコードのジャケットからして最初から夕焼け色だったのですよ。
ジャケットが団員さんとは一切無関係、幸せそうに乳児を抱く母親(眉毛の細さとカーブに時代が・・・)+手前にはお花。
どうしてこうなる?・・と!突っ込みたい事はいろいろありますが省略。
CDのリリース時期は3000円(税無)というお値段からすると 
昭和の終わりから平成の頭頃になるのかな?

一方レコードそのものは75年リリース、
ネットをくぐったところ中古レコードショップで「来日記念盤」の帯をみかけました。
同じレコードジャケットでも、販売元が違う盤もあるようでして、混乱です。

たとえば、87年もしくは97年、KochレーベルからKein Schöner Land のタイトルでているこちらの盤

koch.jpg

それから最近、オーストリアで丸い缶に入ってリリースされたCDは収録曲がまったく一緒。
(どうやらほかにもあるらしい)

となると、この音源は いろんなレーベルから、タイトルを変えて発売されていることになり、
私がてっきり再々販と勘違いしたAzzurra MusicレーベルのCDも実はれきとした 音源になるのかな、多分。

これだけいろんな盤が流通しているということは、版権+マスター音源はハンブルクのFonoteam社が所有しているということになるのでしょう。
それを裏付けるように、テイチクレーベルのCD解説の他、Koch、Azzurra MusicにもFonoteamの文字が記されていました。
むむ。そうなるとレコーディングもFonoteamの企画で行ったということ?・・・謎が深まるばかりです。


収録曲は17曲。カッコ内の数字はAzzurra Music、Kochレーベルの順番

1(17).Wiegenliedフリース(モーツァルト)の子守歌
2(16).Wiegenliedシューベルトの子守歌
3(15).Wiegenliedブラームスの子守歌
4(14).Sandmannchen/Brahms眠りの精 (砂小人)
5(13).Chor der elfen - Bunte Schlangen, zweigezungt/F.Mendelssohn妖精たちの合唱
6(12).Nachthelle/Schubert晴れた夜
7(10).Die Nach/Schubertt夜
8(4). Maria Wiegenlied/Regerマリアの子守歌
9(7). Abendsegen aus “Hänsel und Gretel/Humperdinck夕べの祈り「眠りの国に14人の天使が」
10(11).Innsbruck, ich muss dich lassen/Isaacインスブルックよ、さらば
11(8).Andachtsjodler und Mater et Filiaorff信仰深いヨーデル歌いと母娘
12(1).Kein Schöner Land in Dieser Zeitこの世にこれほど美しい国はない
13(2).Guten Abend, Guten Abend! Euch Allen Hier Beisammおやすみ、みんないっしょに
14(3).Der Mond ist Aufgegangen月はのぼりぬ
15(5).Zwa Sterndal am Himmelふたつ星
16(6).H&oum;lrt, Ihr Herr'n und Lasst Euch Sagenなぐさめに歌おう
17(9). Wachtlied und Karntmer Abendjodler古い歌とケルンテン地方の夕べの ヨーデル歌い (おやすみなさい)


前半6曲のピアノ伴奏はなんとHelmut Deutche教授。Track8.9はHarrer先生。
Helmut Deutche教授といえば、なんちゃってクラオタの私ですら名前を存じ上げている有名な方。
最近執念で手に入れた、ウィーンフィルの名コンサートマスター、故ヘッツエル先生のバイオリンソナタで伴奏をしていらっしゃいました。
鮫島有美子さんのご主人なんですね。

以下簡単な感想を

フリースの子守唄
昨年のパリ木コンサートでホールと耳をつんざくような鋭い声とその声量で驚きまくったオブリガート。子守唄ですってと心の中でつぶやいていたのは私だけ?
♪Schlafe mein Prizchen,schlaf’ein~の最後のf’einを長く歌っていて、切れ目がなく、優雅に聞こえる子守唄になっています。テンポはゆっくり目ながらルパートがかかったりはしません。
ウィーン少は合唱+オブリガート→メゾのソロ→合唱の2コーラスですが、唯一1コーラスが終わり、2コーラスに入る前にルフト・パウゼっぽいのが入り、こういうところが、ウィーンだわ~と思ってしまいました。
指導者が変わると音楽って変わるんですね~。
オブリガート君がこれまた気高い声でして、合唱を食うことなく、オブリガートとびつき最高音を 前の音とのつながりを意識してすっとあてるように(意味不明)歌います。2コーラス目のところで合唱に溶けこむところがなんというか憎いばかり。ピアノは全般を通して抑え目 でも埋もれず目立たず、絶妙な優雅な伴奏です。

シューベルトの子守唄(ソロ)
ソロ曲ですが、低い音になるところで少し不安定ですが、高音部ではのびのびとその美しいソプラノを聞かせてくれます。
フリースのオブリガート君とは別のソリスト君になるのかな。

ブラームス眠りの精・子守唄
上品で濃厚な合唱は言うまでもありません。合唱そっちのけでピアノばかり聴いてしまいました。
ブラームスのピアノって魅力的なんですもの。

眠りの精(ソロ)
歌いだしの♪Die Blümelei,sie schlafenのDie Blümelei,sieは歌詞、メロディーともにボーイズにはむずかしいのかな、といろんな団体の演奏をきいて思っています。
しかし、こちらのソリスト君全く危なげなく歌っていますよ。
フレーズの終わりでほんのすこしビブラートがかかるのが心地良いです。

夜・晴れた夜に
ゆったりとしたテンポで、ときに揺らしながら、表情豊かに歌われるシューベルトの合唱曲。
合唱も10-14歳の少年たちの歌とはとても思えないです。
晴れた夜にのソリスト君の明るさと気高さを感じさせる歌に脱帽。
 
妖精の歌 まだら模様のおヘビ(→おヘビさんて・・)さん、2枚舌で、
メンデルスゾーン真夏の夜の夢の中の合唱曲ですが、
演奏会では省略の憂き目にあってしまう可愛そうな曲。
名曲なのに。
ソリスト君たちのハーモニーが素晴らしいです。
とくに2コーラス目で音をつなぎながら歌う箇所は、何度聴いてもわくわくです。
合唱もリズミカルに楽しげです。
この動画ですね。スクラッチ様ノイズが入っていて音が鮮明ではありませんが・・・。


夕べの歌
これはリベラと同じバージョンですね。ソリストによる絶妙の二重唱。
82年ソングブックバージョンの方が好きですが、ソリスト君はこちらの方が断然いいです。

アカペラで歌われる民謡はどれも一糸乱れぬ濃厚な合唱ですが、特に気になったのは

インスブルックよ、さらば
最初に申し上げます。こんなゆったり、ゆるゆるとした演奏きいたことありません。
そして、Innsbruckのあとの「,」がきっちりと表現されていて、
ギレスベルガー先生のこだわりを感じます。
「,」には住み慣れた土地を離れるときの思いがこめらていて、カンマと空白は重要ですよね。
ファルセットに逃げないアルト軍団(そう表現するしかないです)がしっかりハーモニーを支えています。
多分4部合唱。

音源蒐集のオタとしては気になるのはレコーディングされた日付と、
音源となったオリジナルレコードのタイトルが何かかということですが、
検索しても 国内では夕焼け親子ジャケットから先をたどる事ができませんでした。(涙)

ただ、いつもお世話になっているサイト様の情報によると、1~7が72年9月、8以降が73年12月の録音とありました。また私のバイブルであるヤフー掲示板「ウィーン少年合唱団オールド」の古い記事によると、70年代の名ソリスト イェロジッツ様のソロが聴ける音源とのことです。ウィーン少公式のディスコグラフィーでも、この録音のソロはイェロジッツだとありましたので確実ですね。

う~ん。何度聴いてもソリスト君は一人でなくて、数名いるような気が致しますが・・。

とろとろとした質感ときらきらと輝くような合唱、
ゆっくり目のテンポで、じっくりと聞かせる濃厚な合唱。
ずば抜けた技量と美しい声のソリスト君たち(数名)。

穏やかに。
そして静かに。
・・でもしっかりと明確に。
団員さんたちを指導するギレスベルガー先生のそんな言葉が聞こえてくるようです。

60年代とも80年代とも 全く違った魅力のウィーン少のプラチナ時代中期の名盤。

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