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トーマの心臓を読みました。

トーマの心臓がノベライズされたと店頭で知り、手にとったこの本。
白とシルバーの美しい装丁。

トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)


以下、隠します



読み進むうち、びっくりしたのはなんといっても大胆な置き換え。
全寮制という設定は同じでした。
何よりも愕然としたのは登場人物が日本人、原作と同じ名前の登場人物はニックネーム。原作と同じ設定と思い込んで読んでいるうちに妙な違和感を感じ、これに気づいたときには呆然としました。
年代は少なくとも平成ではなくて、戦前の昭和かなぁと?どことなく戦争の気配があるように思えるのですけど・・。舞台はおそらく日本の地方都市。
登場人物の年齢も原作からするともう少し上の設定に感じました。
時代背景が戦前だったら、旧制中学あたりかなぁ。
結局つかめませんでした。

時代や舞台に関しての言及は一切ありません。
そのぶん、いろんな雑音を排除したファンタジーな世界にも感じられます。
時代や舞台は関係ないよと作者が言っているような気がします。

事前知識があったら、すんなり読めたに違いありませんが、頭にあの原作を思い描いて読み進めてしまったもんだから、途中で「!」「?」と止まる事が多くなり、混乱しながら読みました。

トーマの心臓をリアルタイムには読んでいませんが、学生時代にこの作品にふれて以来、私にとって大事な一冊となっています。今になって読み返してみると、作品にでてくるモノローグやセリフ、設定や絵柄に70年代という時代を感じますが、ページに収まりきらない熱を帯びたある種のエネルギー、繊細なタッチの絵、そしてストーリー、造形のしっかりとした登場人物像、読み手に様々な思いを起こさせるメッセージ・・・色あせることのないナンバーワン作品なのです。

いろんなものがつまった原作をろ過して、その上澄みのみを現した小説かなと思いました。
原作と離れて、小説としてもう一度読み進めてみましたが、
端正な文章で表されるのは、人間臭さとは無縁の透明な世界。
とてもキレイな世界ですが、どこか稀薄で、さらりさららとしています。
結局、登場人物が抱えてている心情や葛藤を掬うことが私にはできませんでした(悲)。
ちょっと疎外感。
なんというか、音声を消した白黒の映画をぼおっとみているような感覚を覚えました。

もう少し時間をおいて読んだらまた違う印象になるのかな。
萩尾望都さんのスケッチ風の挿絵もきれいだったし。

今回の作品には英語のサブタイトルで「Lost heart for Thoma」とありますが、ふ、ふ、ふぉ~?
「Das Herzklopfen des jungen Thomas」とドイツ語のサブタイトルがあるこちらの原作が好きです。

img020.jpg

英語とドイツ語のサブタイトルずいぶん違うんですね~。

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