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夜と夢 Max Emanuel Cencic・boy soprano

静まりかえったお盆休みの東京。今日も青空がきれいでしたねぇ。
でも、ちょびっと世間から取り残されたような気分を味わいながらすごしていました。
聖アレッシオを観て以来、マックス様のNacht und Träumeを聴いていた1週間でした。

マックス様というと、89年の来日公演のプログラムにあるプロフィールのことをいつも思い浮かべます。

img016.jpg
①生年月日②出生地③兄弟の数④好きな色⑤好きな食べ物⑥好きな作曲家⑦好きな音楽作品
⑧好きな学科⑨趣味⑩将来の進路の希望

89年プログラムより

・・・将来の進路の希望「カルティエのでの装飾品デザイナー」
12歳男子(おそらくプログラム原稿を書いた当時)にしてはなんとも、まあ大人びすぎています。
しかも「装飾品デザイナー」、カルティエのアクセサリーそのもの、もしくはジュエリー・デザイナーを直に知っていなければ、思いつかない環境でお育ちになったことを物語るこのプロフ。美しく洗練され、かつ完成度の高い、きれいなものがお好きに違いない・・・と思うのであります。

ジャケットデザインにご本人の意向を取り入れたこちらのアルバム、92年にウィーン少を退団されたあとにレコーディングのようです。
それにしても。金・黒・白でまとめられたジャケ写、とってもゴージャスです。
img015.jpg
↑この上の部分、ゴールドなんですよ。折り紙の金色と同じで光輝いています。

ジャケットの裏はソフト・フォーカスのお写真。
img014.jpg

なかなか入手困難のアルバムのひとつですので、小躍りしながら今年のリサイタル会場で大人買いしました。

「歴史に名を残す名ソリストであっても あくまでも合唱団の一員」という象徴でもあったセーラー服を脱ぎ去り、晴れてひとりのアーティストとしての道を歩みだした記念すべきアルバム。

中身はボーイソプラノによるシューベルト歌曲集。

収録曲は

1. Nacht und Träume 夜と夢 D827
2. Liebesbotschaft 愛の使い(白鳥の歌)
3. Ständchen セレナーデ(白鳥の歌)
4. Frülingssehnsucht 春への憧れ(白鳥の歌)
5. Abschied 別れ(白鳥の歌)
6. Fischermädchen 漁師の娘(白鳥の歌)
7. Die Taubenpost 鳩の使い(白鳥の歌)
8. Romanze ロマンスD797(ロザムンデのアリア)
9. Lachen und Weinen 笑いと涙D777
10. Am Bach im Früling 春に小川のほとりでD361
11. Die Vörgel 鳥D691
12. Ellens zweiter Gesang エレンの歌2D838
13. Seligkeit 幸福D433
14. Wiegenlied 子守唄D867


2~7曲は歌曲集「白鳥の歌」からの抜粋です。

冒頭の夜と夢、マックス様の繊細な歌いだしですみません、腰が抜けました。
ビブラートのかかる高音にメロメロ。心にぐっときてしまいましたよ。
16歳にしてこの表現力。恐れ入りました。

小川のほとりで遠く離れていたけど、もうじき逢える恋人を想ったり(2)、思いを寄せる人が住む家の窓の下でせつせつとした思いを歌ったり(3)と 恋や愛がテーマの歌が続きます。歌詞の意味を知ってしまうと、どことなく物足りなさを感じますけど、マックス様のまっすぐな歌が胸につきささるのは不思議ですわ。

(4)では自分自身に湧き上がる新たな感情に戸惑い、う~ん青春。
春を迎えた小川のほとりでもの思いに沈む姿(10)切ないですなぁ。ともに品のある歌です。

別れ(5)での凛々しい事、じゃあね!と後ろを振り向くことなく さわやかに旅立つ青年の姿に、新たな道を歩み始めたマックス様の姿が重なります。伸びかやか高音がぴりっとしていますよ。一番好きかも。
自由自在に空を飛ぶ鳥に思いを寄せたり(11)、白鳥の歌では扱いが難しいとされる鳩の使い(7)D965Aと、作品ナンバーからするとシューベルトの最晩年の曲ですが・・・ちょっと不思議な曲ですね。こちらも端正な歌となっています。

小川のせせらぎになったり、馬の足音になったり、爪弾くギターの音になったりと、ピアノの表情が多彩で、マックス様が繰り広げられるシューベルトの歌曲ワールドにうっとり。ピアノを担当するのはノーマン・シェルター教授。洗練されたピアノですねぇ。

エレンの歌、幸福、あれ、これウィーン少かなにかの音源で聴いた事あるけど思い出せない・・・。

春のリサイタルや先日のアレッシオをはじめ、カウンターテナーとしての活躍を知ってしまうと、この頃のマックス様の声は硬質でまっすぐに聴こえます。
でもきらきらしていてシビレます。

もちろんテクニカルな安定感は抜きん出ていますし、荒削りさとは無縁です。今のマックス様には年齢や経験といった付加価値がついて、声に深みを感じさせます。もちろん大好きですけど、こちらのアルバムで聴けるマックス様の若さほとばしるストレートな声と、完璧なテクニックに やばい、病み付きになりそうです。

ボーイソプラノによるシューベルト歌曲集というと、数年前にリリースされたHarry Severの「美しき水車小屋の娘」に度肝を抜かれましたが、それよりさかのぼる事十数年前にこのようなアルバムが存在していた事に驚きです。

アルバムジャケットには「ボーイ・ソプラノ」とありますが、BCSDでは、変声後・成人してからの録音のジャンルに入っています。メールソプラノ時代の音源と位置づけるべきか、ボーイソプラノ時代の終わりの音源と位置づけるべきか、折衷案としてそのどちらでもない移行期の音源とするか、捕らえ方はいろいろの模様。
いわゆるボーイソプラノ、トレブルソロのアルバムかどうかという視点からすると、ボーイソプラノらしい繊細さ儚さとは無縁、明らかに別のレベルですが・・。
カウンター・テナーとして活躍する今を知ってしまうと、マックス様個人史のなかではボーイソプラノ時代の音源としていいのではないかなぁと思ってしまいます。
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今年の春、初めて実物を拝見しましたが、予想を裏切ってマックス様は西洋の成人男性としてはそんなに大柄な方ではありませんでした。お顔がとても小さくてプロポーションがよろしいのであります。これにはびっくりです。
34.jpg
リサイタルの後のサイン会にもちろん並びました。何にサインをいただこうかと考えたあげく、鞄の中に放り込んであったiPODにサインをいただくことを思いつき、マックス様にipodを差し出したときのリアクションがこれまたステキでした。まあっ、びっくり!のポーズが・・・。もちろん笑いながらサインしてくださいました。

今年の春のリサイタルで、確かアンコールとして歌われたこの曲。
実物の舞台は→こちらに発見
うわわわわ!!

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