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Mozart Krönungsmesse ・Spatzenmesse ・Harrer

Mozart;Coronation Mass
80年代初頭の声が聞きたくて、聴いていました。
83年4月録音のモーツアルトミサ曲集
正確には1983年4月27日から5月2日にかけてローゼンヒューゲルでレコーディングです。

オケはウィーン交響楽団、指揮はハラー先生、合唱はウィーン少年合唱団とコルス・ヴィエネンシス、ソプラノ・アルトソロは団員さん、テノールがペーター・イエロージツさん、バスはゲルハルト・エーデルさん。

いわずもがな、声楽部分はオール男子

アマゾンで在庫状況を確認してまいりました。
どうやら国内版は入手困難です。

どうでもいいことなんですけど、このCD発売当時、国内での販売価格は4000円だったそうです。

45分のCD1枚が4000円

ああ、でも十分すぎるほどその価値はあります(って中古で購入してます、すみません)

LPも1984年に販売されています。
オランダフィリップスからのリリース、国内の発売元は日本フォノグラム、日本語の帯とスリーブが1枚ついているのみ。こちらはお値段2800円也。

この価格差にはいまさらながら驚きです。


収録曲は

ミサ曲ハ長調 戴冠式ミサMass in C major, K 317 "Coronation
女の産みたるもののうち Inter natos mulierum in G major, K 72 (74f)
ミサ・プレヴィスハ長調 雀のミサMissa brevis in C major, K 220 (196b) "Spatzenmesse"


以上3曲。

適当なボリュームでぼんやり聴いているとどことなく懐かしい雰囲気だわ~なんですけど
久しぶりにオーディオで再生してみたら、奥行きのある繊細なサウンドにびっくり。
ちんまいワタシの部屋がコンサートホールのS席です。

マックス様サイン入りCDウォークマンでボリューム上げて聴くとソロアンサンブルの迫力にたじたじ。合唱のフォルテにのけぞり、ピアノに身をかがめる。忙しいっちゃありゃしない・・・傍目で観ていたらアヤシイひとです。
どうやらこのアルバム再生するデバイス(ヘッドフォンこみ)で音が全く違うのですよ。
フィリップスとウィーン少って相性いいんですよねえ。
ライナーノーツがそっけないのは仕方ないけど。

アルバムを通してきくと、まとまりと厳かな雰囲気はハラー先生のオーソドックスな仕上がり、奇をてらわないまじめな正統派の演奏だと思います。
オール男子声楽部分の濁りのないハーモニーはすっきりしていて力強くもあります。
だけどボーイズが担当するアルト・ソプラノがそれはもう清らかで、はっとするような透明感を作品に与えています。オケの後方からそれは素敵すぎる合唱が聞こえてきます。
団員さんの参加は1コア≒25人かな、きっちりとまとまった各パートはお見事ですね。

ミサ曲で登場するソプラノソロが、大人びた声の団員さん。これがずば抜けてウマイ。
堂々として、臆することありません。どの音域でも安定しているし、声量が豊富。どこかしら83年組のルネさんの歌い方を思いこさせるんですけど、83年組は日本ツアー中でしたものね。
そしてアルトソロがふてぶてしいほどの迫力満点の(→これでもほめているつもり)団員さん。
このアルトソロすごくいいわぁ。
ミサ2曲とも4人のソロアンサンブルの美しいこと。アルトソロがしっかりしているせいで、立体的なソロアンサンブルになっています。

戴冠式ミサ
重厚なキリエのコーラスから、ソプラノソロがすっと登場する部分は鮮やか、テノールソロがかぶってくるところは相変わらずどきどき。
グローリアの合唱―ソロアンサンブルー合唱の対比が何度聞いてもわくわく。合唱の音色が豊かですね。
戴冠ミサ曲のなかで一番好きなのはCredoです。
中間部でがらっと雰囲気の変わるCrucifixus etiam pro nobis,のフレーズは何度聞いても感動するし、声楽部分だけでなくオケがかっこいいです。
Sanctusの合唱のきらびやかなこと、そしてしっとりとしたソロアンサンブルが美しいBenedictus、アルトソロの団員さん上手いなぁ~。ボーイアルトソロはどうしても埋もれちゃうのに絶妙なバランスですよ。
Agnus Deiの3分にわたるソプラノソロの力強いこと。ミサ曲結びdona nobis pacemはソプラノソロからテノールソロに移っていくところが好きです。イエロージッツさんのまろやかな発音と歌声にうっとり。ソリストが加わって合唱で大盛り上がりして〆。

ソロの入らない「女の産みたるもののうち」は 柔らかくしなやかな団員さんたちの合唱が聴きどころです。弦楽器の前奏聴くだけでわくわくしますよ。90年にDVDに収録されている後年の録音より、こちらの録音の方がお気に入りです。

ラスト16分は雀のミサ曲、モーツアルトの若かりし頃の作品。
これがvividです。ここのところ朝・夕で聴いています。

あ、そうくる?え、この先どうなるの、とわくわくする旋律やハーモニー展開がてんこもり、スリリングです。そして若い頃のモーツアルトらしい、奔放な自由な旋律がきらきらしています。
CredoのCrucifixusのフレーズ聴くまでミサ曲を聴いていること忘れてしまうくらい楽しい。演奏も戴冠ミサ曲よりも濃密で、ソロが一部の隙もないくらい見事にはまりこんでいてタフ、そしてみずみずしい躍動感あふれています。
ラストのアニュスデイ、dona nobis pacemでkyrieの旋律が再登場するところで世界が完結する感じがしていいなぁと思います。

とても有名な評論家さんが「雀のミサいまひとつ」みたいなことをおっしゃっているそうですけど、ぜひこの演奏をきいていただきたい。(上から目線)

え、なに?既に彼岸の方?あ、そりゃあ無理ですね。
ちっ(怒)

仕事を終えて帰宅途中へろへろになったところで聴くと、漠然と勇気がでてきます。

このアルバムを聴いて、オールドファンの皆さまのご推奨グロスマン先生の雀も聴いてみたくなっています。
LPは持っているんだけどなぁ。


話をもどして、このアルバム、輸入版なら1984年2月29日発売のものと、1999年の再販の2種類が存在するみたいです。各国アマゾンのマーケットプレイスをのぞいたら中古で最もお安いのが2ドル弱となっていました。
うえ、まじでぇ。

お探しの方、B000026KMKで検索してみてくださいね。

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