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Wiltener Sängerknaben Laudate Dominum を聴きました

Laudate Dominum

2003年に、ハイドンの天地創造の合唱ソプラノアルトパートだけでなく天使のひとりをボーイズに歌わせてしまうという偉業(?)を成し遂げた団体の新譜です。

現在アクティブに活動していてかつ日本でその音源が聴けるオーストリア有名少年合唱団のなかにあって、唯一合唱のスタイルがボーイズのソプラノとアルト、テナー、バスが変声後の青少年で構成されている団体。
大戦後に組織編制があったものの、その歴史は13世紀までたどることができて、実はウィーン少と同じ宮廷附属聖歌隊がルーツ・・だそうです。

チロル州環境局日本担当オフィシャルにあるヴィルテン少年合唱団紹介ページを読むと、全寮制でなく自宅から通うスタイルの合唱団。地元ボーイズのみで結成されているのでしょう。

先月新譜のリリースを知り、早速合唱団のwebから購入申し込みしてしまいました。
ドイツ語圏の合唱団にしては珍しく英語対応可能だったので、つい・・。
決済はbank transferでした。
そして入金前にさくっとCDを発送してくれたのには驚きました。

さてCDの感想。
爽快・痛快・大迫力・・・おったまげ状態です。

まずサウンドがクリアで美しい。
教会の中での録音、コンサートホールでのフルオケ付録音、また別の教会でのオルガン伴奏付の録音と曲によってふさわしいシュチュエーションでレコーディングされています。
ナチュラルな雰囲気が大変よろしいです。

選曲の後半は少年合唱団の王道を行くものですが、中世から現代までとバランスよく配置されています。
前半のルネッサンス以前の音楽が涙ものの美しさです。
そして忘れてはいけない、ソプラノソリスト君たちの歌声がまあ、凄い事。
残念ながらソリスト名は公表されていません。
Solisten der Wiltner sängerknaben・・だけの表示にあら、なにか懐かしいわ。

収録曲は16曲、2009年の録音です。


Oswald von Wolkenstein Ave Mater
ソプラノ・テノール・バスのソロアンサンブルとオルガンではじまります。
素朴な旋律と、教会内に響いたであろうハーモニー。
14世紀の終わりから15世紀初頭にかけてチロル地方で活躍した音楽家さんの作品だそうです。
途中のソプラノソロは、ストレート・ストロングボイス・・当時の教会で歌われていたソプラノ声ってきっとこんな感じだったのだろうなぁ。

Gregorian Chant Salva Regina
兄さんたちの歌です。
教会のなかで豊かに広がる残響はライブで聴いている錯覚が。

Arnold von Bruck Alls von Got
ボーイソプラノ、アルト、テナーとバス兄さんのソロ4声が交錯していきます。
ソロアンサンブルとは思えないほどの厚みがあります。
4人とも声域は違うのに、歌い方が似ています。
後半は合唱、伸びやかです。

Willam Byrd Non nobis Domine
ソプラノ、アルト、テナーのソロアンサンブル。
旋律が時相をずらしてゆっくりと重なっていきます。甘美な旋律が心地いいですわ。

Heinrich Isaac インスブルックよさようなら
ソプラノソロとオルガン伴奏が、合唱へと展開、その後おそらく各パート数名のアンサンブルへとつながっていきます。
飾り気のないストレートなソロバージョンはじめて聴きましたが、なかなかいいアレンジです。

Heinrich Schütz
Eile mich Gott zu erretten
ソプラノソロ、聴きようによってはすこし詰まった声で好みが分かれるかもしれませんけど、しっかり通る声で高音でがんがん伸びるのは圧巻。
Ich will den Herrn loben allezeit
あれまぁ、残響豊かな教会にまろやかに響くソプラノソロ、多分↑と同じソリスト君と思うのですけど、雰囲気が全く違うです。
もしかしたら、こういった曲でのボーイソプラノソロは石造りの教会の中で聴くべきものなのかもしれませんね。

J.S Bach/C.Gounod Ave Mria
ああ、懐かしい、ウィーン少のソリスト声に似ている。
艶やかで滑らかな高音とたっぷりとした声量。
あまり好きな曲ではないのですが(言っちゃった!)聞き入ってしまいましたよ。

W.A.Mozart
Laudate Dominum K.339
ゆったりとした管弦楽伴奏の前奏の中で浮かび上がるBassoonの旋律が実はこんなに美しいとは。

こちらの曲、個人的にはボーイソプラノソロ+男声合唱で聴くほうがシックリします。
なにせ初めて聴いたのがボーイソプラノバージョンだったので・・

ボーイソプラノを起用したあまたある音源,フルオケ付演奏バージョンでは50年代のウィーン少(ヤンコビッツ先生のボーイソプラノ)レコード、同じく50年代のレーゲンスブルクの録音(CD)、75年のウィーン少(レコード)、テルツのハンジ少年の録音がお気に入りです。
新しいところでは、ポーランドのデニス少年、ようつべで聴けるフェニックス少年合唱団の演奏も印象的です。
それらと比べても遜色ない名演です。

なんといっても、ソリスト君の力量がずば抜けている感があります。
声量たっぷりそして長いフレーズをブレスで途切れさせることなく歌い上げています。
すごい。
合唱もオケもしっかりとまとまっています。
素朴で味わい深いモーツアルト。
ラストのamenコーラスのクレッシェンドは大迫力。
リピしまくりです。

Heil sei euch Geweihten
うわ、ちょっと待ってくださいな。魔笛の大合唱ではないですか。
またもや凄い事してますなぁ。
ぼんやり聴いていたら絶対成人混声合唱かと思うような迫力です。

Felix Mendelssohn
Höre Israel
フルオケに乗せて、ソプラノソリスト君登場。
線の細さとかふわふわ感なんてありません。地に足をつけた力強さと安定感、正確な音程。
高音の突き抜けるような艶と美しさとたっぷりとした叙情性。
ホールにただよう残響・・リサイタルのよう。
ソリスト名非公開なのはもったいないあ。

Habe dein Augen auf
ボーイズの3名のアカペラソロアンサンブルです。
テンポが落としているぶん、ちょっともたつき感がありますが、そのぶんじっくりメンデルスゾーンの和声の美しさを楽しめます。
真ん中のパートを歌う子は胸声混じりのあどけない声をだすのですけど、ボリュームたっぷりでした。
3人とも歌い方が同じなのにはこれまたびっくり。
発声に関して、関係者でもないくせに どんな指導がされているのか気になってしまいましたよ。

C. Frank Panis Angelicus
透明感あるメタリックな声のソプラノソリスト君登場。
Fis, Gisのあたりでぶいぶいソプラノボイスを聞かせてくれます・・・ってこんなにキーが高い曲でしたっけ?

Anton Brucker Locus iste
教会の豊かな響きのなかで これでもか、これでもかーと響きまくるブルックナー。
アーティキュレーションたっぷりです。

今年のハイドンコアのアヴェマリア、教会の中で聴いてみたかったなぁ・・・あ、すみませんつい。

Andrew Lloyd Webber Pie Jesu
管弦楽の伴奏に乗せて、Hoer Israelを歌ったソプラノソリスト君と、ナチュラルビブラートがかかるもうひとりのソリスト君のデュエットが聴けます。
ボーイズの2重唱っていいなぁ。
そのあとはたっぷりとした合唱へ。

Johannes Stecher Ave Mria
91年から合唱団の芸術監督を務めるStecher先生のアカペラ作品。
Stecher先生は1965年生まれとまだお若い。声楽家兼オルガニスト、そして指揮に作曲にとマルチな才能をお持ちのようです。

合唱を聴いていると、声のタイプが最近のニューカレッジっぽいかなぁと。
登場するソリスト君たちが、驚くほど声量が豊かでフレーズを長く歌えるのが不思議です。


曲目の解説のほかに、現在は150名の青少年たちが所属し、5グループに分かれてトレーニングしていますよ、といったことが紹介されているライナーノーツはドイツ語・英語・フランス語対応。
伝統の制服に身を包んだボーイズパートの団員さんたちのジャケット写真、雰囲気が大変よろしいです。
テナー・バスの青年部は蝶ネクタイのスーツ姿でした。
そしてライナーノーツを締めくくる「子供時代からみっちりトレーニングを受けた卒業生たちが、オペラ歌手や声楽家としてキャリアを積んでいくのを見守ることができてとても嬉しい、」→相変わらず超意訳 と芸術監督の言葉が微笑ましいです。

今のところ合唱団から直接購入する以外てだてがないのがビミョウ。
試聴もできるといいんだけどなぁ。

支払い手続き完了報告ついでに、ワタシお宅の合唱団のファンなんですよとメールで告白したら、合唱団のセールス担当件兼マネージャーさんから 「CD気に入ってくれたの、うれしいわぁ」という一文とともに

Maybe you could tell your friends about it,so that our choir could become better known in Japan.
They could also visit our website: www.saengerknaben.com
Best wishes from Austria,


と返ってきました。

超零細ブログですけど、宣伝してみました。


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