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今年初のマタイ受難曲(前半)

一昨年はドレスデン、昨年はトマーナ。
コンサートホールでマタイ受難曲を聴いていたのですが、今年はどちらもいらっしゃらない。
さびしいなぁ。

今年はまだマタイをきいていない、ととりだしたのは
ゲヴァントハウスとシャイーの最新マタイ受難曲。

バッハ:マタイ受難曲
バッハ:マタイ受難曲

合唱がトマーナとテルツという少年合唱ファンなら眩暈がするようなコンビ。
個人的にはある種の異種格闘技的な組み合わせです。
そしてエヴァンゲリストがウィーン少OB,78年組のヨハネス・Chumさん
お名前の日本語表記がわからんです。
数年前のウィーン少公演プログラムではクムさん。
NHKではチュムさんとの表記。
こちらの2月15日の欄です
ついでに某新聞夕刊の 今週のクラシックCd byエディターズチョイスではチャムさん。
正しい読み方はどれですかぁ?

CDはリリース間もなく手に入れてありました。
やっと大曲を聴く余裕ができたので、今年のマタイ受難曲聴き初めだ!とCDプレーヤーにセットしました。

第1曲の重苦しい前奏にこれから展開される受難の物語にじわじわと入り込むつもりでいたのです。
心の準備オッケー。

CDの再生がはじまり、まずびっくらこきました。

管弦楽の前奏が、超最速、ウサイン・ボルトが100m走ってるぞぉ状態なのです。
シャイー先生、ひとつ振りかと思ってしまいました。
もうひたすら驚きです。

あとで聞きなおすと、シャイーテンポで今まで気にとめなかったコンティヌオの低音が緊張で高まった鼓動(心拍数100/分以上)そのものに聴こえてきました。

Choi1とchoir2の対話、テルツとトマーナの声が聞分けられないですけど、ソプラノリピエーノが加わると今流行の3Dなみに立体的です。
どうなっているのですかぁ~

そのあとは、疾風怒濤状態でストーリーが展開されていきました。
音楽を聴きながら、目の前で物語が展開していく感じ、ちがうな、事件をリアルタイムに見ているような錯覚が。
ドイツ語ちんぷんかんぷん状態で聴いても、磯山先生の本の巻末にある邦訳を見ながらきいても、ついでにスコアをみながらきいても(テンポはやくて見失いがち)、つまり何度もどんな風にきいてもですね、物語に登場する群集の一員、物語を聞きながらコラールを歌う信者さんの集まりのなかに、身をおいているような感覚なのです。

3回目あたりくらいで、全曲疾走するテンポではなく、実は曲ごとのテンポ設定や、つなぎ、曲間の間の取り方に細やかな緩急があって、そういうのが鮮やかに場面を描写していると感じさせてくれるのかしらと思うようになりました。

登場する人物の造形がはっきりしていて、とりわけ登場人物同士の語りや やり取りが超リアルです。
またコラールやソプラノ、アルトアリアがわりと疾走テンポだったのと比較すると、イエスのレスタシーボやアリアはかみ締めるように重く、じっくり聴いていると発する言葉の重み、心情が迫るように聴こえてきます。

で、ワタシ、エヴァンゲリストを務めるChumさんの声に惚れました

シロウト耳にはエクルヴィッツ先生が若返ったかと思うくらい美しく端正で声が似ている。
ペツォルト先生以外では、新旧とりまぜてクールなタイプのエヴァンゲリストしか聴いた事が無いため、淡々と状況を説明したかと思えば、怒りをこめたり、悲嘆したり。Chumさんのエヴァンゲリストはとても魅力的でした。

さてトマーナとテルツの合唱。
こちらは悶絶するくらい凄かった。
うわああ、とかぎゃおおおと心の中で叫びながら聴いていました。

ときに民衆、ときに成り行きを固唾をのんで見守る人々、ときに受難の物語を息をつめて聞く後世の人たち、多様な表現に圧倒されっぱなし。
重要なアリアやレスタシーボのあとのコラールがそれぞれのシーンにふさわしい雰囲気で歌われます。
音の強弱、フレーズのつなぎ。
トマーナとテルツの融合。
コラール部分だけあとでまとめ聴きしたいです。

マタイ受難曲では実は合唱の役割が非常に大きいというようなことを磯山先生がおっしゃっておりましたが、先生、ワタクシのような者が申すのもなんですけど、まさにそのとおりでございます。

前半の山場、イエスが捕縛されるシーンは圧巻。
27曲前半ソプラノ・アルトの二重唱の裏でlasst ihn,haltet,bindet nicht!と叫ぶような合唱は搾り出すような怒りそのものに聴こえ、緊張感が↑。
暗闇の中、捕縛の混乱と激しいやり取りの中に入り込んでしまった気がしました。

そのあとのテンポがいっきにあがった27曲後半の合唱は荒々しく心臓が縮み上がるよう迫力です。
そして、Choir1とchoir2の掛け合いではボーイズパートのどちらかは絶対に地声で叫んでいます。
荒々しく、激しい。
こんな生々しい27曲後半聴いた事ありません。

28曲目で弟子たちは散り散りにイエスのもとから去ったと語るエヴァンゲリストのラストが切なく響きます。
そう。
暗闇の中だれもいなくなってしまいました。

唖然・愕然・呆然。

濃密で緊張の連続の前半は 29曲目のコラールで終了。
目の前で繰り広げられることを受け止めきれず、呆然としているような状態できくソプラノリピエーノの旋律と複雑な対位法の合唱はなぜか優しくはかなげに聴こえて、ぐっとくるものがありました。

いやあ、凄かった。

さて、ちょいとここで一休みして、後半かなと思いきや、無常にも2部へなだれ込みます。

デッカさんちょっとぉ。



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