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G.Pierluigi da Palestrina Stabat Mater,Canticles&Motetes 

ジョヴァンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナの作品を少年合唱で探すと英国聖歌隊の音源遭遇率が高いような気がします。
都内クラシック音楽CD聖地の店頭でふつうに見かけます。
・・・あんれま、まだ売れてなかったの?みたいな。
ジョヴァンニ・ピエルルイジ先生は多作、500年近くを経て作品自体も多く残っています。
でもそれだけではありません。
英国聖歌隊は年代を変え(指揮者が代替わりしたりすると)、同じ曲を再録したりしています。
さらにメーカー側が再販してくれちゃったりで、ドツボにはまると大変なことになります・・・ってワタシの場合だけか。

完成度の高い和声と、堅牢なテクスチュアと流麗な華やぎ。
聴くだけでなく、演奏者としてあのハーモニーのなかに入り込んだら、どんな感じなのかなぁとときどき想像します。

500年近い時間を人の声でつないで生き抜いてきた曲の持つ生命力には驚くばかり、もしかしてうかつに聴いたらヘッドフォンから命吸い取られるかもしれない(うそです)。
CDを持っているわりに、ジョヴァンニ・ピエルルイジ先生の音楽はシロウトにはなんだか完璧すぎてとっつきにくいしなぁ~と敬遠していました。

前置きが異様に長くなりましたが、
とある4月の朝、既聴CDのコーナーからピックアップして聴きだしたのがこちら。

Palestrina: Stabat Mater
Palestrina: Stabat Mater


あらまぁ。なんていうことでしょう。
展開する音楽が「きっと理解できないだろうけど、ありがたく聞かせていただきます」的ではなくむこうから「あら、聴いてくれるの?うれしいわぁ、」といった親しみやすさを勝手に感じさせてくれて こちらのアルバムはここ1ヶ月以上CDプレーヤーに入れっぱなしでちょくちょく聴いていました。
演奏団体によるものなのか、作品のせいなのか、ちっとは耳がなれてきたのか・・どれでしょう?

収録曲は
Victimae Paschali 
Magnificat
Nunc dimittis
Dum complerentur
Ad Dominum cum
Stabat Mater
Alma Redemptoris tribularer
Recordare
Ad te levavi oculos meos
Veni sancte spiritus

1997年7月21-23日、Higginbottom先生指揮、ニューカレッジの録音です。

Victimae Paschali 
やわらかいハーモニーですっとはじまります。
トレブル君たちの、しなやかですっきりとした声でいっきにひき込まれます。
芯のあるすっきりと通り抜ける声、パーセルのアンセム集前後からこの頃のニューカレッジ好きです。
いいなぁ。

Magnificat
トレブルソロのMagnificat、がなんともいえない美しさで、ここのみリピしています。
そのあとはエンジン全開の8声。
うわーパレストリーナ聴いているぞお。
成人チームが歌ったらきっとクールでアイシーな感じなんだろうケド、ボーイズの声のせいかどこか温かみのある華やかさや力強さを感じます。

Nunc dimittis
4声ではじまり、このままいくのかと思いきやいっきにめくるめくる8声ワールドにくらくら。
対立して、交錯して、もうなんだかわからないです。
ヘッドフォン左から聞こえてくるトレブルパートにストロングボイスの持ち主のトレブル君がいるようです・・・

Alma Redemptoris tribularer
テナーかバスソロに誘導されて始まる温かみある旋律は、とてもシンプルで賛美歌のようです。
4声とのことですが、ハーモニーの展開が可憐で、またニューカレッジのトレブル君たちの歌声が清楚で聴き惚れます。

Dum complerentur
総勢15名のソプラノユニゾンがしなやかです。SAATTB 6声とのことで兄さんたちのパートの動きがが複雑に入り組んでいます。
兄さんたちのハーモニーが柔らかく爽やかです。
ラストのアレルヤの掛け合いでとろけました。

Ad Dominum cum
切ない旋律を4声で。
輝くようなトレブルパート、地に足がしっかりついた声、涙がでるくらいかっこいいっす。
重めな雰囲気が漂っています。

Stabat Mater
おそらくこのアルバムを手に取ったのはこの曲が目当てだったのかも。(今思い出した)
キリストとマリアの受難のストーリーが(第1節から第8節あたり)淡々と展開されていきます。
意表をついての4声でのはじまり、と思いきやchoir1とchoir2が切れ目なく二つの合唱が物語を紡いでいきます。
8節のラストDum emisit spiritum、あたりで8声の折り重なるようなハーモニーが登場しますが、spiritumとくりかえす二つのトレブルチームの声が冷たくてぞわっとします。

様々な音楽様式を駆使してドラマティックに表現される音楽に馴れてしまうと、ハーモニーの構築と響きのなかで表現される世界はものたりないかなぁなんて印象でした。
ですけど繰り返し聴いているうちに
あ、もしラテン語歌詞がするすると理解できて、これを残響豊かな教会のなかで聞いたらこの受難の物語部分はものすごい迫力があるんだろうと思います。
この部分なんと3分半ちょい。

残り6分は受難の苦しみを自分自身に分かち与えてください、ともに祈らせてくださいという信仰の部分。
ダブルコア仕立てがいっきに 8声のハーモニーを作り上げて複雑に入り組み荘厳です。
各声部の使い方に何らかの意図があるのかもしれませんね。
熱く胸が苦しくなるような、切実な祈りのハーモニーに圧倒されてしまいます。
最後のparadisi gloria.、のグローリアの余韻がこのStabat materの世界を静かに締めくくるようで印象的でした。

Recordare
男声の深みのあるハーモニーの冒頭は深い海の底にいるような気分です。
アルトをいれると総勢18人。
終盤でトレブルパートが入ってくるところは、まるで厚い雲の隙間から太陽の光がさしこむよう。
数ある英国聖歌隊のなかでもニューカレッジのレイクラークの兄さんたちの声が好きです。

Ad te levavi oculos meos
総勢15名のトレブルパートのユニゾンが、しなやか。
厚みがあるのは4声だからかな。
声質にばらつきがなく、均質でなだらか。フレーズの終わりや長めの音符でビブラートのかかるトレブル君がいるのですけど、キレイです。

Veni sancte spiritus
8声 
2グループに分かれたコアでのトレブル君たちの声がこだまのように響きます。
一瞬2グループで4声になったかと思うとあっという間に8パートに。
ジョヴァンニ・ピエルルイジ先生万歳!


4月から馴れない環境で ほんの少しのことで焦ったり、嬉しかったり、落ち込んだりするいっぱいいっぱい状態である異教徒のワタシを優しく慰めてくれたこちらのアルバム。
いつか今年の春を思い出すとき、ジョヴァンニ・ピエルルイジ先生の旋律が一緒に浮かんでくるのかなぁ。







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