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アーノンクール指揮 バッハ ミサ曲ロ短調@サントリーホール公演を聴きました。

素晴らしいコンサートでした
この先こんなコンサートにはもう出会えないかも・・ってそんなことすら感じました。


繊細で緻密な柔らかい合唱と管弦楽。
アーノンクルのブレスとともに、信じがたい優しさと温かみに満ちた音楽がホールに満ちていきました。
艶やかなアルノルト・シェーンベルク合唱団の合唱、まろやかなコンツェントゥス・ムジクス・ウィーンの音。ソリストさんたち同士の典雅な微笑みと音楽に溶け込んだ歌。

シロウト耳には斬新過ぎず、古めかし過ぎず、余分なものがなく、でも欠けるものも一切無いバッハの音楽の包容力と懐の深さ。親しげで穏やかな音楽、信じられないような奇蹟の瞬間の連続。
自分自身を通り抜けていく音楽の優しく穏やかなこと。
演目が重厚な宗教曲なのに、ワタシには夢のような時間でした。

終曲「Dona nobis paecam」 でアーノンクールの右腕が優雅に振り下ろされ、ゆっくりと動きを止めた瞬間。
ホールにきえてゆく音を その時間が終わった事に信じられない気持ちで、誰もがそしてその余韻を惜しむかのように追い求めていたのではないかと思います。しばらくの間 舞台上の皆様も、客席も静まり返っていました。おずおずと静かに沸き起こった拍手が間もなく会場を揺るがすような喝采になり、とともにあちこちから賛辞を叫ぶ声でホールがいっぱいになりました。
静かに涙を拭うお客さん、静かに涙ぐむ舞台の上の奏者さんたち。
うん、これでいいわという第1ヴァイオリンのトップサイドにおられたアリス夫人の控え目な笑み。

ワタシも気づくといつの間にか立ち上がってだらだらと涙をながしながら夢中で手を叩いていました。何かに吸い寄せられるように舞台へと近づき通路や空席となった場所に移動して、喝采をおくるお客さんの姿も。最大の喝采が長いこと続きました。
アーノンクール御大は、熱狂している客席を見渡し、なにか言葉をつぶやき、うんうんとうなずいていました。

至福の時間は終わってしまったけど、その記憶は一生褪せることないです。

アーノンクールのロ短調のCDは新・旧ともに押さえてありますが、この日の演奏の記憶を永久保存版
CDの再生はしばらく凍結します・・・まだ余韻に浸っていたいから。

アーノンクール・CMV・アルノルト・シェーンベルク合唱団コンビのバッハ声楽曲公演は今回が日本公演だったんですね。

プログラムを開いて気づきました。

なんだかラストというコトバだけが先歩きしたプロモートにあんまりい感じを持っていなかったので それに気づくのに時間がかかりました。
たぶんおそらく絶対にラストの日本公演になるんだとしても、あんまりラストラストとかいわないでよぅ・・・・

今度の週末のハイドン天地創造も、アーノンクール・CMV・アルノルト・シェーンベルク合唱団コンビの演奏は日本初なんですよぉ。



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レーゲンスブルク大聖堂聖歌隊 ~歌劇ヘンゼルとグレーテル~を聴きました

レーゲンスブルク大聖堂聖歌隊のヒストリカル音源シリーズ全6巻のトリを飾るのはフンパーディングのヘンゼルとグレーテル。

Regensburg Haensel und Gretel

フンパーディングの妹さんがグリム童話を題材にした台本をこしらえ、それに曲をつけたのだそうです(ウケウリ)。
すごい兄妹なんですね。
初演が1893年クリスマスシーズンのワイマール(ウケウリ)、指揮はR.シュトラウス(ウケウリ)だったそうです。

グレーテルはオペラの最年少ヒロイン、グレーテルもだけどリアルこどもが歌うにはテクニカルにも声量的にも難しい。コドモが歌う事を前提に作られたのではなくて、ヘンゼルもグレーテルも成人女性が演じる演目です。
しかあし。
こちらの録音では主人公と妖精さんをボーイズが担当、両親と魔女はオトナが担当しています。
そう、ある意味こどもオペラになっているんです。

写真と丁寧な解説が満載のブクレットは非常に充実しています。
レーゲンスブルク聖歌隊での初演が1930年1月24日だったそうで、当時の舞台写真が掲載されています。

そ・れ・が。
ぜええんんぶドイツ語。(涙)

歴史的には、そろそろ世界情勢がきな臭くなってきた頃。
1930年にはじまったこの演目は、1932、34、38年の公演は無かったか、データ紛失なのかはわかりませんが、戦争の終結するその年まで(1945年4月にも公演あり)地元やミュンヘン、ニュルンベルクまで赴き公演が続けられたようです。
主役を変声前の少年たちが歌う宿命ゆえ、年度毎に主役陣はほぼ交替しています・・ってそんなことがわかるのもライナーノーツに掲載された充実したメンバー表のおかげ。これを眺めていると、前年妖精さん役のソリスト君が翌年ヘンゼルかグレーテルに昇格している年もあるんだ~なんてこともわかります。

戦後は47年、52、53年、を除いて毎年度続けられ、54年に20公演、56年に2公演、大きく時代を開けて1969年9月―10月に映画?撮影されたのが最後、そのあとどうなったのかは触れられておりません。

第二次大戦の戦時下しかもドイツで演じられた少年たちのヘンゼルとグレーテルは、どんなふうに聴かれたのでしょう。
そしてドイツの敗戦濃厚となっていた時期から戦後にかけて、音楽学校の少年たちのオペラが毎年行われた理由が何であるのか、というようなことが気になってしまいます。
あ、でも。そんな瑣末な疑問に対する答えは、もしかしたら解説にあるのかもしれません。


54年の20公演というのは凄くありませんか?
この年はフンパーディング生誕100周年のメモリアルイヤーだったそうです。
まず2月から5月までに地元で9公演、ミュンヘンで5公演。12月は配役が入れ替わって6公演。54年春組の5月27日ラスト公演がこちらの録音となるようです。

さてCDですが、2枚組の1枚目の前半は、T.Schrems指揮で1933年。
3曲のみですが、現代からすると古めかしい感じのある歌唱、だけどかもしだされる豊かな詩情は聴いていて泣けるくらい素晴らしい。
そのあと1954年5月27日ミュンヘン劇場におけるK.Graunke指揮Symphonieorchester Graunke,によるライブレコーディングとなっています。(全曲収録なのかどうかちとわかりません)

あの有名な曲のモチーフが形を変えて何度も現われる序曲。
フンパーディングはワグナーのお弟子さんで有名とあって、ワグナーのオペラの序曲を思い起こさせるようなオーケストレーション、モノラル録音とごつごつとしたオケの音だからこそ とろとろっと甘く、聴いているだけで精神的飢餓を癒してくれるような音楽です。


1954年春組のヘンゼル役はFranz Daschner少年、グレーテル役はUlrich Kraus少年。

Haensel und Gretel 1954
*ライナーノーツP12

最多14公演をこなしただけあり、激ウマです。
ファスベンダー&グルベローヴァ女史のお若い時期と比べれば、全然荒削りですけど、オケをバックに、ボーイソプラノってここまで歌えるんですか状態で美声を轟かせています・・すごいわぁ。
2人とも声質は似ているのですけど、フランツ少年が若干華奢な感じで、ウルリッヒ少年のろうたけた声は大人っぽい。

夕べの祈りを含め、二人のソロデュエットは丁々発止といった雰囲気があり、スパーク状態。
フランツ少年の丁寧なハモリも見事です。
魔女退治の暁、ソロデュエットはクライマックス、ふたりで五線譜から上にとびだしたH(?)の音でハモッテいます。

確かに途中でピッチが危なくなったり、一瞬グレーテルが凛々しい男の子にもどちゃった的な箇所もありますが、ライブでここまでやるんだから凄いもんだと、あっという間に2枚聴いてしまいました。
ありがたいことにドイツ語歌詞全掲載、しかし、豚の耳になんとかです。

ちんぷんかんぷんで音楽を聴いていても、フンパーディングのマジックであ、やばい、お母ちゃん怒ってるとか、鼻歌交じりに登場するお父ちゃんに笑ってしまったり、(はじけっぷりという点ではプライ父のほうがウワテ)登場人物にあわせた音楽は語学の問題も吹き飛ばしてくれます・・多分。

魔女役はえらく男勝りな声だなと思ったら、男性でした。(August Buchnerさん?)動きが激しいのか、後半で時々息が上がってしまってます。基本的には甘くはつらつとしたテノールさんです。だけどフレーズの終わりに装飾音符入れまくって、ハッスルしまくり。どっちかっていうとテンション↑過ぎて空回りしているような印象・・なんて意地の悪い事は言ってはいけないですね。
魔女と対決するグレーテルは聞いていて緊迫感があります。

眠りの精がHeinz Meister君、露の精がDieter Hillebrandt君。
ディーター君は12月の公演でグレーテルを務めていますが、暁とか露という言葉の響きが美しいはずの妖精さんが、眠りこけた主役に起きろ~と水の入ったバケツを思いっきりぶちまける的な元気いっぱいさでつい笑ってしまいました・・しっとりかんゼロ。でも、高い音まで声量が滞りなしのストロングボイス。今年のハイドンコアのシンガポールの双子ちゃんやアーロン君とか、パリ木のフリースの子守唄での爆音オブリガート君を彷彿させます。

ジンジャークッキーだったこども達の魔法が解けて始まる終幕の合唱が、ろうたけた声で全員がヘンゼルとグレーテル状態。徐々に盛り上がるこども達の合唱とヘンゼルのソロのかけあいは大迫力。
レーゲンスすごいなぁ・・。

フィナーレの「Got der herr die Hand uns reicht!」の大合唱で盛り上がりは最高潮に達し、オケの音が消えた瞬間、客席が大興奮でなにやら叫びながら喝采を送っている様子が収録されていました。
戦時下も、戦争が終わってもいろいろ大変だった時代には歌うほうも聞くほうも力強い励ましになったのかもしれないなぁ・・なんて思ったりするのでした。
ヘンゼルとグレーテルはそういう音楽じゃないんだといわれれば、はい、まさしくその通りです。

録音の古さはほとんど気になりません。
時代が時代なら、話題が話題を呼び、レーゲンスブルク大聖堂聖歌隊によるヘンゼルとグレーテルと銘打ったワールドツアーが企画されたり招聘されたりしてもおかしくないレベルなのに、ドイツの一部の地域で完結してしまったのは残念。

それゆえよくぞCDにしてくださったです。
どうやら長じたウルリッヒ少年が、自らリマスタリングされ、2004年にUKプロダクションで発売されています。
お買い求めはパスカルさんのお店で。

曲目の詳細はこちらパスカルさんのお店で


フンパーディング 歌劇『ヘンゼルとグレーテル』を観ました。

歌劇ヘンゼルとグレーテル観てしまいました。
サー・ゲオルグ・ショルティ指揮、ウィーンフィルにウィーン少年合唱団が参加。
団員さんたちはどこに出演しているのだろう、と以前視聴したときからの疑問が解決できました。

フンパーディング:歌劇《ヘンゼルとグレーテル》 [DVD]

↑は日本語字幕付・・ってまじでぇ(哀)
ワタシの持っているのには無かったぞう。
・・英語字幕で鑑賞しました。

久しぶりに観てしまいました。
オペラの舞台をそのまま映像にしたものじゃないじゃぁん。(二度目にして気づく)
ところどころ合成動画やアニメーションが登場、昨今の映像技術からすると素朴な感もありますが、家庭で楽しめるようなオペラ映画に仕上がっています。

離宮のようなお城に修道女さんたちに引率されてコドモ達が集まり、そこで映画本編の上映が始まるという設定ではじまります。
オトナは退散して、こども達だけになります。
あ~なんていうか、ヨーロッパだなぁと~・・絶対に公民館の座敷・体育館の床体育座り、もしくは教室の椅子もちこんで映画鑑賞・芸術鑑賞じゃあないんだなぁ。
うらやましい。
そういえば受験が終わった中3の3学期。
授業時間の消化にと体育館に集められ寒さに震えながら3年生全員で観たのはなぜか寅さんだったっけ。(実話)

ゴージャスなお城にゴージャスなミニ・シアター。
一人一人に準備されたエレガントな椅子。興奮の色を隠せない子供たちの様子は微笑ましいです。
映画本編に、時折差し込まれるこども達のリアクションが素なのか演出、どちらにしても楽しげ・・


序曲では重厚ながらもエレガントなウィーンフィルのサウンド。サー・ショルティの指揮棒の先端から音楽が生まれてくるような錯覚です。途中のホルンの艶やかな音・・奏者さんのアップは無いのですけど、オケピットに一瞬ヘッツエルさん?
指揮はサー・ショルティ。
ニコリともしないでがっしがっしと指揮をしています。

さて本編。


グルベローヴァ・ファスベンダー女史の歌と演技は絶品、アラフォー女子2人が10歳にみたないコドモを演じるのはキツイかなという先入観は本編を見るうちに払拭されます。
そこは世界に名を馳せるお2人、歌はしっかりとオトナの声ですけど、手抜かり無くて美しい。
一方表情や細かい仕草がしっかりこどもになっています。
ファスベンダー女史のヘンゼルは、落ち着きの無い腕白少年そのもの。グルベローヴァのグレーテルは、いつもびっくりとしたような目で周りをじいっと見ているような少女。歌う事が好きで、しっかり者です。
お母さん役のヘルガ・デルネシュさん、生活にくたびれた感があって、こども達にヒステリー起こして怒ったあとにどよーんと落ち込むシーンは人情味があっていいです。
1幕終盤でお母さん役がヒステリー起こしてがっくししているところに酒飲んで上機嫌で帰宅するプライ父には大爆笑。
プライ父の偉いのはコドモたちを森に追いやってしまった妻を叱責することなく、自分のしでかした事にうなだれる妻を慰め、コドモたちを探しに森の中へ飛び込んで行くのは、プライ父すてき~・・です。

森の中でかごいっぱいの木イチゴを採ったものの、空腹のあまり全部食べつくして、これじゃあ家に帰れない・・ちょうど日も暮れて森の中の様相が激変していくのにおびえる2人。
一日いろいろあってくたくたの2人、眠りの精の歌に導かれ、森の中であっても2人は夕べの祈りとともに眠りにつきます。
眠りの精は砂男・・遠目でしか見えないのですけど、やっぱり砂男
声はノーマン・バロウズさんというきらきらとした美しいソプラノでした。
夕べの祈りは、このオペラの白眉。
ソプラノとメゾソプラノのやわらかなハーモニーと甘美な旋律は絶品だし、それ続く、眠るコドモ達を見守るようなシルキーなウィーンフィルの音色にはうっとりです。

露の精の歌声で目覚めたこどもたち、次に発見するのはお菓子の家。
お菓子の家に住む品の良い優しげなおばあさんがセーナ・ユリナッチさん。
この方の歌も演技もスゴイですわ。
一瞬にして蓬髪のおそろしい形相の魔女に変貌し、一気に背丈も3mくらいまで伸びてそれはコワイ。
箒にまたがってビュンビュン家の中をとびまくるシーンは圧巻。
魔女のテーマソングなんかは楽しすぎます・・。


さて、終幕にきてコドモ達の合唱が登場します。
ジンジャークッキーにされていたコドモたちの魔法が解ける合唱シーンにおそらくウィーン少年合唱団が登場してるとあたりをつけたのですけど、映像に登場するのは5-6歳から10代半ば過ぎくらいの男女混合の子役さんたち。森の中に迷い込み、帰ってこなかったコドモ達と思うとセツナイ。

ヘンゼルとグレーテルと一緒に森の中を凱旋する映像の中に団員さんたちが混じっているのかどうか・・というところです。
そのなかの一団にしっかり口を開けて歌ってるぞという男の子の集団が一瞬いたので、もしかしたら・・と思いましたが、どうなのでしょうね。

大人たちと混じってバックに流れる歌はしっかり80年代初頭のウィーン少の声でした。
1981年製作、音楽はスタジオ録音とあります。

えーと、つまり。
オペラ映画本編に子役として出演している可能性もあるけど、基本的にはレコーディングにのみ参加ということでしょう。

実は、これとは別にショルティ&ウィーン・フィルとの競演CDがありました。
ファスベンダーのヘンゼル、ルチア・ポップのグレーテル、ユリア・ハマリ&ワルター・ベリーの両親、ノーマ・バロウズが砂の精、グルベローヴァが暁の精、アニー・シュレムが魔女という配役です。
1978年2,3,6月録音、それが多分↓

フンパーディンク:歌劇《ヘンゼルとグレーテル》(抜粋)

81年リリースのソングブックでは、眠りの精・ヘンゼルとグレーテルの3人の歌が聴けますね。

シューベルトの子守歌~ソング・ブック

ラストの合唱や、夕べの祈りだけでも公演で聴けたら嬉しいですねぇ。

こちらは70年代の録音、ソプラノソロはイェーロジツさんだそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=K6pzPh2skr8




マドリガルのLP 追加

前回アップしたマドリガルのLP記事を読み返してみて、前置き8、本題2のぷあな内容の記事に赤面。


拍手を下さった方、そしてマドリガルのLPの素晴らしさを教えてくださった方々に、この場を借りてお礼申し上げます。

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・・・デジタル化してほしいなぁ。


The Vienna Choir Boys Sing Madrigals of Italy,Germany,England,France

ステレオから立ちのぼる香気あふれるマドリカル。
歌声に近寄りがたい神聖さすら感じさせます。

60年代の彼らの歌声が50年近くを経ても熱く語られるのがわかるような気がします。
鮮烈な印象を受けた人々の記憶とともにこのような音源が残る限り、60年代の彼らの歌声は永遠に語り継がれるものなのかも。
気品あふれる大人びた歌声と、隅々まで行き届いたハーモニー、そして詩情あふれる音楽。
確かに、発声の美しさ、安定したピッチから生まれるハーモニーの透明度は現在の彼らの歌をリアルに聴いて、しっかり伝統として残っていると感じます。だけど、あのような歌声や音楽自体、もう二度とリアルに聴くことはできないのだろうな、と思うと感慨深いです。

SFL-7748.jpg

こちらのアルバムは日本ビクターから「ウィーン少年合唱団愛唱曲集」というタイトルで販売されました。
中には「ウィーン少年合唱団マドリガルを歌う」と称したスリーブが一枚。曲名とその邦訳歌詞が記されていました。
原盤はフィリップスレコードのPHS900-011です。 

「ドイツ、イタリー、イギリス、フランスの12のマドリガルと 8つのドイツ民謡 」と銘打ちながら、日本リリースは19曲だけ、Kommt Her, Studenten Freiがオミットされて11のマドリガルとなってしまっています。
格安で入手できましたが、B面が傷んでいてがっくし

気を取り直しCD and LPさんで米国盤の入手に成功しました。
PHM500-011.jpg

手に入れたのはPHM500-011,なんとモノラル。
BCSDで紹介されているアルバムには「STEREO」 の文字があり、ステレオバージョンがPHS900-011。
どうやら2バージョン存在する模様。


実はこの音盤は録音時期が不明なのです。
録音場所はウィーン・コンツェルトハウス/モーツァルトザール、指揮者がFurthmoser先生、音楽管監修がFerdinand Grossmann先生とあります。

日本語版レコードの解説には「1955年以来数度来日し・・」といった文面や、ディズニー映画「青きドナウ」に触れています。数度=2-3回と解釈すれば、1961~64年のリリースかなと見当がつきます。
ジャケット裏の「フィリップス・ステレオ 友の会」の宣伝文がレコードのリリース時期を語っています。
それによると昭和38年1月新譜から昭和39年12月の間に販売された新譜についている特典券を7枚集めて送ると事務局に友の会会員として登録されいろんな特典がもらえたそうです。
特典の引き換え有効期限が昭和40年3月。
ワタシが手に入れたレコードの特典券のリミットが40年1月。
以上から推測すると1963年から64年頃のリリースなのでしょう。

一方米国シアトルプレスのオリジナルレコードには録音年月日が記載されておらず、収録曲がいつの時代のものか調べる手立てが一切残っていません。
指揮者のお名前、ウィーン・コンツェルトハウス/モーツァルトザールでの録音の文字を信じれば、多分60年代初頭だろうと見当をつけるのが精一杯です。


ようやく本題。

12のマドリガルは、Widmann, Gastoldi, Frescobaldi, Morleyといった16-17世紀の作品です。
最も古いのはCerton(1510-1572)。
Gastoldi, Frescobaldi,のマドリガルのオリジナルはイタリア語JeuneやCertonはフランス語、いずれもドイツ語の訳詩で歌っております。

1.Kommt Her, Studenten Frei(Widmann)      
2.Wer Lust und Lieb Zur Musik hat 音楽を愛する者は (Widmann)   
3.Wohlauf, Soldatenblut 起きてよ兵士 (Widmann)        
4.Mein Gedanken わが想いは歌となって (Gastoldi)     
5.An hellen Tagen はずむ心 (Gastoldi)      
6.An Einem guten Orte 天国の庭 (Gastoldi)      
7.O Bleme so Zart 野の花 (Frescobaldi)      
8.Rein und Kühl 朝露のよう (Frescobaldi)     
9.Warum nicht lustig? 何が陽気にさせないの? (Morley)     
10.Der Lenz All Ast Bekleiden Tu t緑の春(Morley)
1.Die schöne Schwalbe 可愛いつばめ (Jeune)      
2.Niemals war ich so voll Freude こんなに楽しかったことは (Certon)      
3.Abschied von den Bergenさらば 故郷の丘     
4.Wahre Freundschaft まことの友情
5.Hoamatg'sang  ふるさとの歌     
6.Schwefelölzle  マッチは いかが     
7.Rosenstock  バラの下     
8.S’Bibihendi ビビヘンディ
9.Steirischer Glockenjodler 鐘のヨーデル     
10.Wann der Gugu schreit カッコーが鳴くとき


どれも1分半から2分半と短く、その歌声に夢見心地になっているとあっという間に終わってしまいます。
聴いていると、合唱の雰囲気やソリストの違いから、もしかしたらいくつかの組が参加しているのではないかと思いました。
An Einem guten Orte、Rein und Kühl、Warum nicht lustig?にはソロが登場。
これがまた叙情的で美しいです。

後半の8つのドイツ民謡についてですが、こちらに関してはランク先生指揮のドイツ民謡集ではないかとのご指摘があります。(ヤフー掲示板)
アルトソロの素晴らしいAbschied von den Bergen(唯一のピアノ伴奏付)、今年の公演で聴いたビビヘンディは、今年のみなさん同様、伸びやかで楽しそうだし、鐘のヨーデルの粛々とした雰囲気は見事です。

レコードの寿命を考えれば、このままアナログの森に埋没してしまうには惜し過ぎる音盤のひとつ。
ぜひデジタル化して永久保存版にして欲しいです。

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