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Musique Chorale Francaise ~Carnet de notes~ Les petits Chanteurs de Sainte-Croix de Neuilly を聴きました

ひんやりとした空気に秋の訪れを感じ、どうれ、フランスの合唱曲でも聴いてみようと とりだしたのはPolgar先生率いるヌイイ少年合唱団のこちらのアルバムです。

Les petits Chanteurs de Sainte-Croix de Neuilly 
Musique Chorale Francaise
~Carnet de notes~
carnet de notes


フランス合唱曲集、2007年9月1~3日にかけての録音。
今のところ最新録音になるのかな。

1.Tourdion (Anonyme)
2.Mon cœur se recommande à vous ( Lassus)
3.O la o che bon Eccho (Lassus)
4.Il est bel et bon (Passereau)
5.Duetto buffo di due gatti - Le duo des chats (Rossini)
6.La cigale et la fourmi (Gounod)
7. Calme des nuits (Saint-Saëns)
8.Sérénade d'hiver (Saint-Saëns)
9.La berceuse du petit zébu (Ibert )
10.La belle si nous étions - Huit chansons françaises (Poulenc)
11.La belle se sied - Huit chansons françaises (Poulenc)
12.A peine défigurée - Sept chansons (Poulenc)
13.Belle et ressemblante(Poulenc )
14.Trois beaux oiseaux du paradis (Ravel)
15.Noël des enfants qui n'ont plus de maison (Debussy)
16.Méli-mélo (Bovet)
17.Madrigal (op. 35) (Fauré)
18.Les Djinns (op. 12) (Fauré )

16世紀の作者不詳のアカペラが1曲目。
リズム・旋律・フランス語の響きを堪能です。
聴いていると、今年のウィーン少のクーレ、亡き人への思いを古風にした感じの曲です。

ラッソにロッシーニ、このあたりまでは少年合唱団の王道をいく選曲ですね。

Mon cœur se recommande à vous、おおうキレイな曲だな。
いったいどれくらいの人数構成で録音したのかいなと思うくらい、ソプラノパートの層があつく、ときおりおちびさん声なんかが聴こえてきます。
ライナーのーツに掲載されたメンバー表を見るとなんとソプラノ24名、アルト21名、テナー11名、バス12名とかなり大所帯。

O la o che bon Eccho (こだま)ではパリ木のコンサートを思い出します。
がらがらの伊勢原市民会館の1客席後方や、満席のマリアカテドラルのオルガン席から冴え冴えと聞こえたこだま。それと比べると、大人数ゆえかもたつきがち。雰囲気はいいんだけどなぁ。

Passereauというのは16世紀の作曲家さんだそうです。可愛らしい曲です。
一度聴いたら、Il est bel et bon,bon,bon、・・のリズミカルな歌詞が耳に残ります。

ロッシーニの猫のデュエットで吹きました。
だって4部合唱。ぶぶぶぶ。4部合唱ですよう、くどいけど通常ソロ2人のところをしっかり4部合唱。

こうなるとうちの近所の地域猫軍団。
夜19時から21頃にスーパーの袋を持って通りかかると、どこからともなく鳴きながら集団で近寄ってくる奴ら。
いつだったか、軍団の中で唯一人に馴れているニャン太(勝手に命名)に近づき、かがみこんでなでようとしたら思いっきり眼鏡に猫パンチを食らったことがあります・・って関係ないか。
関係ないついでにyou tubeにパリ木のお面付の猫など数バージョンアップされていましたよ。

さて、ここからの選曲がなかなか渋い。

時代も一気に19世紀、20世紀のフランス人作曲家の作品に移ります。
シロウトは、あまり耳にしない印象派の巨匠の合唱曲、しかも少年合唱は珍しい。

8、10、16はテノールとバスの合唱曲。
元気いっぱいのテノールと、渋い声の混じったバスパート。
なかなか楽しいです。

カノン風に展開していくグノーの曲。
オペラの合唱曲みたい。物語風の曲かな、展開する旋律や音楽が表情豊かで楽しい。
フランス語歌詞そのもの聴いてもわからんです(哀)。
タイトルだけを調べると、勤勉一番物語(違った?)キリギリスとアリのあのお話みたい。
ソプラノパートの集団トリルもどきがかわいい。

サンサーンスの作品はラモーの夜を彷彿させる叙情的な雰囲気と豊かなハーモニー。
おおう、いい曲だなぁ。

イベールのLa berceuse du petit zébuはアカペラのボーイズのみの3部合唱。
印象派の絵画をみているような、陰影にとんだ作品に子守唄ってほんとうですかぁ。
ときおりぬけるような響きのソプラノパートの声がふんわり優しげな雰囲気です。

プーランクの混声合唱用の合唱曲から4曲は、1分半から2分少しと短い曲ばかりです。
民謡をベースにした歌とあり、旋律は比較的平明、澄んだハーモニーがなかなかいいです。
Belle et ressemblanteの和声にシビレた。

ラヴェルの作品、Trois beaux oiseaux du paradis(楽園の3羽の美しい鳥)
合唱をバックにソロアンサンブルが登場。
ソプラノソロはAmury Duval少年。
硬質な声で、難しそうなメロディーラインを丁寧に歌っています。短いアルトソロはきりっとした歌声の持ち主Adrian de Courcelles少年。テナーとバスは省略(すみません)
第1次世界大戦、戦争を題材とした歌とのことですが、繊細な曲ですね。
バックのコーラスもpp,pサウンドでこれまた難しそうな和声を繰り広げていました。

・・ところでこちらの曲は邦題はいくつか種類があって「楽園・天国の3羽の美しい(小)鳥」のほかに「美しい3羽の極楽鳥」なんていうのもありました。う~ん・・・・

ドビュッシーのNoël des enfants qui n'ont plus de maison 。
以前違う団体の曲をYou tubeで聴いて衝撃をうけた曲です。

http://www.youtube.com/watch?v=iCVO7Pv6T5M

ピアノ伴奏付のボーイズのみの2-3部合唱。
緊迫した音楽に、やるせなさを感じます。
クリスマスなのに、帰る家のないこどもたち・・・それは、ドビュッシーが見聞きしたであろう第1次世界大戦で街中に放り出された戦災孤児たち。
寒かろうに、ひもじいだろうに、心細いだろうに。

ラストは甘美なフォーレ。
和声の移ろいと歌詞がとても滑らかで、伴奏のピアノが繊細で美しいです。


以上何度か聴いているうちに、曲によってはメンバーの頭数を調整しているような印象をうけました。
まさか24人のソプラノと21名のアルトでここまではまとまらないだろう・・です。

こちらのアルバム後半に登場するロマン派、印象派時代のフランス人作曲家による合唱曲はオトナ仕様と思うのですが、あえてボーイズに歌わせたPolgar先生の意図はどこにあるのでしょう。

成人混声合唱で聴いたら多分全然違う作品に仕上がりになって、その結果 聴き手の印象もがらりとかわってしまう、そういった感じの曲ばかり。
合唱経験のある方ならば、コドモには難しくない?と思うかもしれませんね。

答えは曲目の簡単な解説をまじえた、先生が記されたライナーノーツにありました。

「こどもが自分自身の成長とともに広がりをみせる世界、初めて聴くであろう子守唄、言葉遊び、童話の世界、大好きな動物、夢の世界・・フランス音楽は こういったこども時代の遊びと夢に満ちた世界を、鋭敏にそして上質に表現することが可能なんですよ。」(ライナーノーツの英訳の超意訳)

それを読むと、先生は成人混声用の合唱という合唱のスタイル、ルネッサンスだとか印象派や近代という時代のくくり、そういったものにあまりとらわれずに曲を選ばれた ということになるのかな。
先生の頭に浮かんだイメージに即した曲、フランス語の響きの美しさ、フランス音楽のもつ控え目でいて品の良い多様性を「こどもの声」で表現したアルバムなのかしらと思いました。

今回も難易度の高そうな曲を、高い水準の合唱を聴かせてくれますし、声もよく訓練されていてキレイです。
だけど、ボーイズの歌声がところどころナチュラル系・・・ユニゾンやピッチのぶれ、長く続かないブレスなどで、あれ、とかううむと驚きもしました。

そういったことが気にならなければ、置き換えていうならば、好みの問題ということになるかもしれませんけど、フランス語を母国語として育った彼らが 自分たちの言葉で丁寧に、そして純朴そのものの歌声で歌っていることで、音楽に託された詞の美しさ、旋律や和声の美しさが際立っているような気が致します。


こちらのアルバム、タワレコなどの国内のCDショップ店頭でときおりみかけます。
試聴は合唱団の公式ページ、こちらのページからお買い求めも可能です。
ワタシはCD and LPにある合唱団のショップから購入しました。






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椿姫 9月19日 英国ロイヤル・オペラ日本公演@NHKホールを聴きました

ちょっと歩けば汗だくとなる 9月連休中日に行って参りました。

今年2度目の椿姫。

20100919.jpg

椿姫のゲオルギューさんとキーリンサイドさんかネトレプコさんのマノンかと迷いましたが、一緒に行く事になった京都の友人の日程と希望で椿姫のチケットを取りました。

ゲオルギューさんのヴィオレッタ楽しみにしていましたんですよ。
ツアー開始前のゲオルギューさんの降板ニュースにちょっぴりしょんぼり。

入り口には大入りの看板が立つ会場に到着し、ロビーでオペラのはじまる前の華やぎを満喫・・いよいよ客席の照明が落ちて、幕の開くぞという瞬間、舞台に現われたのは劇場監督さん。
「ゲオルギューさんがキャンセルとなり、代わりにエルモネラ・ヤオが主役を務めます」と口上。
それから、仕切りなおし。
前奏の寂しげな弦楽器のロングトーンで、ラ・トラヴィアータの世界に引き込まれます。

舞台の上では白いドレスに身を包んだヴィオレッタが壁に寄り添りかかって座っています。
その儚げなこと。
病魔に蝕まれ、不安と恐怖に耐える姿。
こみ上げてくる執拗な咳をぐっとこらえるような仕草と、呼吸困難が去るのをじっと待つだけのやるせなさそうでいて心細そうな姿、ヴィオレッタが表にみせまいとする姿がそこのありました。

あでやかに着飾った紳士・淑女が集まり、華やかなパーティのはじまり。
そしてアルフレードに出会い恋に落ちる第1幕。
名曲ぞろいで、華やかな椿姫のドラマティックな場面。

ところがどっこいシロウトが聴いていても、明らかにヤオさん調子がよろしくない。
細かい事は省きますが、オケとのアンサンブルも崩壊しかけた?的な箇所があり、
あれ~あれ~瀕死のヴィオレッタ状態です。

お行儀よく、お約束の拍手をしていた客席からは 1幕が終わるとどよ~んとした不完全燃焼のオーラが。

第2幕の前に再度歌劇場の監督さんが登場し、ヤオさんがアレルギー性の気管支炎だか喉頭炎(会場には急性結節性声帯炎と掲示されてました。)で、歌えなくなり2幕からはパッパーノの指示で代役に変わります。代役は今回マノンと椿姫のアンダースタディを勤めている米国出身のアイリーン・ペレス、現在お着替え中、実力は折り紙付だから、楽しみにしていてねのアナウンス・・
そのとたんにブーイングの嵐が沸き起こりました。
代役の代役登場に驚くよりも、コンサート会場ではじめて聞くブーイングにびっくら。
アイリーン・ペレスさんってどんな感じなのよう、と不安と期待が入り混じったなか第2幕がはじまりました。

その後のヴィオレッタは見事に復活、そしてオケもがんがんと情感たっぷりの麗しい音楽を奏ではじめました。
小柄で遠めにも容姿端麗、若くて可憐なペレスさんに釘付けです。
2幕というとキーリンサイドさん演じるアルフレードのお父ちゃんの見せ場なんですけど、これが非常に良かった。
田舎老紳士の理性と情の間を揺れ動く様が見事でした。
一方、アルフレード役の方は上背があり、容姿も声も軽やかなあま~いテノールで、アルフレード役にぴったり。でもなんとなぁく影が薄いです。

舞踏会のシーンはきらびやかでこれこそオペラだ~と満足しました。
研ぎ澄まされた合唱が大迫力でした。

第3幕。
ゲホゲホと喀血したあとらしいヴィオレッタ。お布団に血の染みまでこさえてありました。
身の置き所の無いほどの苦痛、息切れのため自分で歩く事ができないほど衰弱した様子に、死期が迫っている事を感じさせます。
ペレスさんの歌はか細い声から、力強い声まで変幻自在。
小柄で若若しいペレスさんが演じると、思い通りになることなどなく、若いのに惨めなまま死んでゆかねばならないことへの苛立ち、自分の人生を憐れみ歎き哀しむのではなく、目前に迫った死に、怒り歎くヴィオレッタがこれまた、すさまじい。
絶望のなかに突如現われたあの親子に対しても、その再会に喜んだと思ったら 遅すぎるわと怒ったり、私を忘れないでと懇願したり、狂おしいほどに乱れるヴィオレッタの迫力に圧倒されてしまいましたよ。
ラストは、アルフレードの胸の中で息絶えるのですけど、つかの間生きる喜びを見出したヴィオレッタが哀れでした。
これには「トリノの椿のほうが良かったわ、プンスカプン」とお怒りまくりだったお隣の方や、友人の隣の女性が慌ててバックからハンカチをとりだし、流れる涙を拭う気配に、ペレスさん渾身のヴィオレッタすごいかもと思うてしまいました。

カーテンコールはやっぱりペレスさんとキーリンサイドさん、パッパーノさんに最大の喝采。
オケピットでコントラバス奏者の方がペレスさんに向かって弓をぶんぶん振って喝采を送っていたのが印象的でした。

舞台美術・衣装はとても美しく、様々な陰影を生み出した照明は秀逸、管弦楽第2幕から良し、合唱素晴らしいと大満足。
ただ、主役交替劇については、不可抗力なのかな。
炎症一発で声が出なくなる人間の声ってはかない。
声帯炎が回復しきらないまま歌うのはかなり苦しかっただろうなぁ。
ヤオさんの壮絶な第1幕、大変だったろうな、早く治るといいな。
本調子ではないにしても、かなり艶やかな声だったので、通しで聞いてみたかったなぁ。

どこかで心がちくちくする思いを抱えてホールを後にしました。



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ヘンデル メサイア(モーツアルト編曲)ロイヤルハウスオペラ@9月18日NHKホール

国内にいながらにして メサイアを本場のオケと合唱団で聴く事ができる機会って滅多にないですものね。
しかもモーツアルトの編曲版だし。
晴れやかな休日のNHKホールのマチネ、客席は9割がた埋まっていました。

20100918.jpg


メサイアは日本でも人気がある演目。
熱く語れないので、簡単に長ったらしい感想を。

実はワタシは演目のメサイアではなく、ロイヤル・ハウス・オペラ管弦楽団と合唱団ではなく、そしてパッパーノでもなく、ソプラノソロの「スーザン・グリットンさん」目当てでチケットを取りました。

英国聖歌隊の至宝(と思っている)キングスコートのパーセルのアンセム集全11巻。
基本はウェストミンスター大聖堂やニューカレッジ、後半では聖ポールのコナー・バロウスといった当時の精鋭トレブルがソプラノソロを歌っています。
しかし曲によってはソプラノソリストにスーザン・グリットンさんが起用されていて、その清楚で透明感ある歌声がお気に入りとなっています。

そのスーザンさんが来日しメサイアのソロを歌う、これは聴きに行かねばと鼻息荒く会場に乗り込んだ観客ってどれくらいいるんでしょうかね。

第1部
ぎっしりと実の詰まった繊細な音がホールに広がっていきました。
弦楽器は基本ノンビブラート奏法、ヘンデルの時代にこの楽器ってあったけ?の編成でした。
あれぇ、あれぇ、メサイアってこんなにきらびやかで、軽やかな音楽だったけと?
美しい言葉に美しい音楽がちりばめられ、華やかに展開していく。
シロウト耳にはどことな~くこの春聴いたムーティ御大のモーツアルトを髣髴させるんですよ。

リアルメサイアを聴いたのは2006年のアーノンクール+CMV+アルノルト・シェーンベルク合唱団の日本公演。
あちらはドイツ語(だったと思う)、古楽スタイル、どの版か忘れた、しかもアーノンクール→これ重要。
しこたま感動したのは覚えているんですけど、そんなにメサイアLoveでないので細かいことは記憶が薄れています。
それでも、ぜんぜん違う~


お目当てのスーザンさんの声はアルバムから20年近く経過したせいもあり、あぶらの乗り切ったふくよかな歌声でした。
古楽の方と思い込んでいただけちょっと拍子抜け。アリアはでもきれいだったなぁ。
耳をひきつけたのはアルトソロのキャスリン・ウィン=ロジャースさん。
品格のあるアルトで、たっぷりとした声量と細やかな表現ににうっとり。
バスソロはブラインドリー・シェラットさん。こちらの方も良かったです。
以上英国人ソリストの起用でした。
テノールのソリストパク・ジミンさんは、第1部では声にあまり伸びが感じられず、なんていうかピッチが上ずり傾向。
遠めで眺めてもなんだか青白いお顔をなさっていました。体調が思わしくなかったのかなぁ。
翌日の椿姫ではノリノリの演技で安定した美しいテノールを聞かせてくれたのに。
テノールソロが生命線の第2部ではパッパーノさんからもっとがんばれ~、的な指示がでていましたよ。

休憩をはさんだ第2部で突如、爆発的に音楽が変わっていました。
これには驚いたです。
命を吹き込まれ生き生きと見事に流れだした音楽の豊かなこと。
そして優しいこと。
ロイヤル・オペラ・ハウス合唱団の合唱が緊密で素晴らしかったです。
合唱団の皆様は女性前2列、男性後ろ2列とならんでいたのですが、全員黒のトップスに黒のボトムのシックな装いでした。
そうそう、合唱団のテノールパートに聖ポールの名ソリストだったジェレミー・バッドさんのお名前がクレジットされていましたよ。
ジェレミーさん、渋谷でこんにちは!→どうでもいい情報ですよね、スミマセン。

イエスキリストの降誕がどれだけ人々を歓喜させ、そしてどれだけ待ち望まれたのか、という内容から一転し、数々の奇蹟を目の当たりにしたはずの人々から罵られあざけられ、人々の思惑によって命を奪われることになった、その哀しみ。
迫力あるソロと合唱が次々に現われ、その迫力と力強い管弦楽アンサンブルに客席で圧倒されました。
弦楽器セクションの艶々とした音色、本領発揮。
そしてハレルヤコーラスで2部が締めくくられました。

ソプラノアリアではじまる第3部はドラマティックに、祈りの音楽へと導かれています。
終曲の合唱は大きな抑揚を持ち、言葉がわからなくても聴くものの感情を大きくゆさぶるものでした。

ぶらぼう~っ


大満足です。


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Romanus Weichlein Missa Rectorum Cordiumを聴きました

Weichlein: Missa Rectorum Cord
試聴可能なドイツアマゾンのリンク


G.Lezbor先生,聖フローリアン修道院附属少年合唱団&Radu Marianさん目当てでこちらのアルバムを聴いておりました。

G.Lezbor先生が夢中になっておられる(た)Weichleinの作品集です。

2006年9月、聖フローリアン修道院での録音とあります。

Romanus Weichlein(1652-1706)といっても、どなたさんですかぁ状態なのはきっとみなさん一緒のはず。
現代では ほとんど忘れ去られた作曲家といってしまえばそれまでですが、アバウトにいうとリンツ生まれのオーストリアバロックの作曲家。ウィーンの宮廷でカルダーラが活躍していた時代と活動時期がかぶりますが、同じオーストリアであっても活躍していたのは上オーストリア地方が中心だった模様。
音楽家の家庭に育ち、ランバッハ修道院の学校で音楽を学び、その後ザルツブルク大学へ。
学問を修めた後に 故郷にもどってランバッハ修道院で聖職者となったとのこと。
その後 聖職者件音楽監督という立場で、ザルツブルクのノンベルク修道院や南チロルに赴任したそうで、亡くなる1年前にブルゲンランドに赴きそこで生涯を閉じられたそうです。

収録曲は以下4曲。
 
Canon über das Post-Hörn
Eripe me Domine
Domine
Missa Rectorum Cordium


まず冒頭のカノンで大興奮
なんじゃこりゃっつ、超やばいっ!!!
修道院の院長先生35歳のお誕生日のお祝いにこしらえた作品なんだそうですけど、え、これが17世紀の作品なんですかいなとおったまげ。
ヴァイオリンの開放弦、スル・ポンティッチェロで力強く奏でられる重音、スピッカートだかサルタートの雨あられ状態の演奏に大興奮。→押入れ投げ込んだまま1年以上ばよりんをケースから出していないワタシ、もともとがなんちゃってなので適当によみとばしてください
こちらの動画は他の団体の演奏で全部ではないのですけど・・

ランバッハ修道院の音楽蔵書に残されていたOfficien fur die Karwoscheからの2曲。
Weichleinさんの若い頃の作品、もしくはザルツブルクでオルガン奏者をしていたご兄弟の作品ではないかとのこと。

Eripe me Domine
Raduさんの透明感のあるやわらかい美声が堪能できます。
ボーイソプラノとのユニゾンで、これまた不思議な響きです。
後半のamenコーラスはRaduさんのソロかな、敬虔な祈りに満ちた柔らかい雰囲気がいいわ。

Domine
前の曲と雰囲気のまんま。
こちらでは大勢(といってもソプラノ1と2が4名ずつ、アルトが5名)の合唱が入っていると思います。
時々聴こえてくるボーイズの歌声と通奏低音の伴奏がふんわりとしていて、とてもメロディアス。


Missa Rectorum Cordium

ソプラノソロがRaduさんと聖フローリアンのソリストMartin Wild少年。
アルトはMarkus Foresterさん(カウンターテノール)、テナーとバスがVokalensemble NOVAのメンバー4名。
6声ということはSSATTB?・・Vokalensemble NOVA1人多いぞ。
合唱はソプラノ1と2にそれぞれ4名、アルト5名。
ソプラノパートに今年単独で来日したアロイス・ミュールバッハ少年の名前がクレジットされています。

6声ついでにMarkus Foresterさんの声が聞分けられなかった理由はですね。

Ars Antiqua Austria の管弦楽器の音が立派すぎるのですよ。
とても引き締まったガッツり系のアンサンブルは見事なんですけど・・

しっとりとした2曲の後でトランペット+ティンパニどんどこと始まる華やかなミサ曲。
あっけらかんとしたファンファーレちっくなKyrieって初めてききましたよ。
ミサ曲なのに、強烈なビートの効いたダンサンブルナンバー(死語)。

GloriaではRaduさんと聖フローリアンのソプラノソリスト君の2重唱なんかが入る展開部にうっとりしていたら、ぶいぶいうコンティヌオにびっくら。
途中に現われるトランペット2本のアンサンブルはノーブルで思わず聞き惚れてしまいました。

それぞれの声部に同じ音域の楽器が 同じ音型で動くのが当時のスタイルといわれても、
管弦楽やティンパニにのあいま聴こえる合唱、聖フローリアンの合唱、遠くてよくわからない・・おおい、聖フローリアンの精鋭くんたちいぃ・・

Credo
バスのソロではじまり、テナー・バスパートが活躍しています。男声部はVokalensemble NOVAのメンバー4名。
力強い声で聖母マリアをさんざん称えたあとで始まるCrucifixusの節はミュートをつけたトランペットの音でユニークです。(不気味な感じではあります)ラストにはキリエに登場した印象的なトランペット2本の旋律が登場しAmenコーラスで幕を閉じます。

Sanctus
Raduさんの清らかなソロで滑り出したかと思うと、カノン風のHosanna in excelsisは圧巻。豪快です。
Benedictus
カノン風のHosanna in excelsisが再現されています。

Agnus dei
ソロアンサンブルの歌がじわじわと合唱に展開。
えらくのんびりした前半から、クレッシェンドで盛り上がっていき、ラストはDona nobis pacaemはこれまた聴いたことのない早口合唱合戦・・ラストはティンパニのロール付です。

リズミカルなメロディーラインや管楽器の扱いや弦楽器セクションのアンサンブルはシロウトでも聴いていて面白いし、音色が豊かです。
ライナーノーツには トランペットを加えた賑やかで華々しいのは 当時のザルツブルク宮廷スタイルとありますが、ワタシはもそっと歌を聴きたいんだけどなぁ・・・。


Radu marianさんの声は高級カシミアのようなしっとり感で、相変わらず性別不明ながらも非常に美しい声は華やかそのもの。相方を努める聖フローリアンのソプラノソリスト君も、端正に歌っています。アルトパートは埋没しかけていますが、こちらもきっちりとしたユニゾンを披露しています。
聖フローリアンの水準は高いですね。


Radu marianさんの歌声をもっとじっくり聴きたくなり、ついにイタリア通販を敢行しました。
いつ届くかな、楽しみ。




Hoche Masse In Der Wiener Hofburg

カルダーラのミサ・レータレ〜ウィーン・バロック黄金期のミサ曲

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アマゾンのリンク

1989年11月ホーフブルグでの録音とあります。
ハラー先生指揮の下、団員さんと元団員のお兄様たちコルス・ヴィエネンシスが大集合。
そして古楽グループの管弦楽。
そいうえば、ウィーン少+コルス・ヴィエネンシスのお約束コンビと古楽アンサンブルの公式録音は、このあとありましたっけ?
古楽器アンサンブルはCapella Caldara,ヴァイオリンパートにG.Lezbor先生のお名前がありました。
古楽に精通された方なら、ライナーノーツに掲載されたメンバーのお名前を見てあら、とか ほお と思われるような方のお名前があるのかもしれませんね。
筋目の正しい品のある演奏されておりました。
忘れてはいけない、ソリストは、現役団員だったマックス様、元団員のE.ヤンコビッツ先生、そしてエクルヴィッツ先生です。
カウンターテノールがフランスのJaen Nirouetさん。オルガンがHaselböck先生と豪華な顔ぶれです。

本題に行く前に(ってまだ続くの?)そう。
このジャケットにピンときた方多いですよね。
こちらの祭壇前に団員さんが整列したジャケット写真は同じくPhilipsからリリースされた「ミサ・ソレムニス」のDVDジャケットとまんま同じなのであります。
89-90年のメンバーでしょうか?
たしかLDやセルビデオのジャケットは違うんですよね。
レーベルも同じだし、同じ時の録音かなと思わせますけど、孤児院ミサは同じ年の10月3日の録音、男声パートと管弦楽チームが別団体です。
このあたりのことはまた後日。

さてアルバム。
宮廷附属聖歌隊スタイルでウィーンの宮廷を彩った先達たちの音楽を残したい。
宮廷音楽楽長だったフックス、副楽長だったイタリアからやってきたカルダーラ、フックスの前任であったジアニ。
輝かしい18世紀初頭のオーストリア宮廷を彩った音楽のはじまりです。

18世紀の作者不詳のIntradaで幕開け。
ティンパニーと金管アンサンブル、ナチュラルトランペットとトロンボーンの奏でる賑やかな音楽に晴れやかさを感じます。

Caldara「Missa Leatare」
イタリアからウィーンの宮廷に見事トラバーユに成功した(ネット情報の受け売り)カルダーラのミサ曲。
ものすごい数の作品を残されたとか。
このミサ曲、CDのライナーノーツをみてうげ、Kyrie、Gloria、Credo、Benedictus、Agnus Deiの5曲がなんとtrack数21となっています。(ライナーノーツの解説には24パートに分かれていると記載)

Kyreが3trackに分かれて録音されています。1センテンス1曲。
あまりお目にかからないスタイルですよ、ね?
マックス様のソプラノソロで曲がはじまり、そのあとマックス様とヤンコビッツ先生のソロ2重唱そしてフーガのような合唱がまろやかに続きます。

カントールの応唱をはさんでGloriaだけで9track、Credoは7track、とテキストの1パラグラフ1曲で、これでもかこれでもかと様々なアンサンブルが登場します。
カウンターテノールとオルガン+トランペット、ウィーン少とコルスの合唱、ソプラノ・テノール・バスのソロ3重唱、ソプラノソロとカウンターテノールの2重唱。ソリスト4重唱・・まだまだいっぱい。
Capella Caldaraの管弦楽が明るい色調で、鮮やに、軽やかに様々な音楽があらわれます。
そのモチーフも美しさや華麗さに、と思っていると、っというまに次の曲へと移っていきます。
カルダーラは曲の中でモチーフを何度も繰りかえしたり、いじくりまわしたりということはあまりせずにさっさと次の曲へ移っていくのにはびっくり。
自由奔放にあらわれる楽想と華やかさ、なぁんて書くとモーツアルトが思い浮かびますが、モーツアルトが生まれてウィーンで大活躍するのはカルダーラの死後数十年もあとのことです。
管弦楽の扱いもとても洗練されていて、ヴァイオリンのソロアンサンブルはステキだし、ナチュラルトランペットの晴れやかな旋律とか、表情豊かな優美な弦楽アンサンブル、ティンパニーの使い方など聴いていると管弦楽だけでも楽しいです。

Benedictusはソプラノパートのみ。
これが意表をついていてリピしまくってしまいました。
まずはボーイズパートのソプラノソロ、同じ旋律を模倣し2、4、8人とシンプルに増えて行きます。
教会の祭壇から立ちのぼるその歌声は清らかです。
前半で盛り上がったあとだけに、残りのAgnus dei,はわりとあっさり。え、もう?って感じです。

マックス様を含めたウィーン少、コルスヴィエネンシスはカルダーラのミサ曲のみでした。

マックス様はトレードマークのビブラートを控え目にして歌っていて、あれ、おとなしいなぁなんて思ってしまいました。しかしながら相変わらず(?)、大人のソリストたちと互角で大活躍されております。
かなりの技巧を要するであろうカルダーラのミサ曲はマックス様なしでな成立しない録音だったのかも、なんて思ってしまいます。
それにしても、まあ、当時のマックス様のお忙しかったこと。
団員としての活動以外にもソリストとしてひっぱりだこ、こちらのレコーディングに入る前に春の声が入ったソロアルバムを録音していたんですよね。
短い期間にすごいんだなぁと恐れ入ってしまいます。
余計な事ながら、カルダーラ存命中の宮廷附属聖歌隊にこれほどハイレベルな13歳ボーイソプラノソプラノ・ソリストっていたんだろうか、とまで思ってしまいましたよ。

せっかく珍しい曲の録音なのに ウィーン少のソプラノやアルトはとてもキレイなのになんだか遠いところで一塊的です。
そう肝心の合唱がもっさりなサウンドに仕上がっているのは残念。
なんとなぁく多目的ホールで聴いているような印象です。なんで、もうちょっとクリアで解像度のよい音質でレコーディングできなかったのよう、とエンジニアさんに文句をいいたいところです。

Ziani の曲Alma Redemptoris Materは弦楽アンサンブルとカウンター・テノールのソロ曲。
最近のカウンターテノールの声に慣れてしまうとJaen Nirouetさんの声は、固くなんだか踏ん張っているような印象、大変失礼ですがカルダーラの作品を聞いてしまうと、あれ、地味だな、と。

J.FuxのPlauditie,sonat tubaは弦楽アンサンブルとテノールソロ
エクルビッツ先生の渋い声が聴けるのは嬉しいのですけど、いかんせん張り上げ系であれ?状態。
武骨で生真面目な印象、ワタシのなかのイメージ(70年アーノンクールのマタイで印象に残った端正で透明感のあるエヴァンゲリスト)と違い戸惑いが。
ちょっと荒々しい雰囲気です。

リリースから20年。
古楽人気も華やかな昨今だからこそリマスタリングなり、再販なりしてくれないですかねぇ・・。

演奏団体の情報ないですけど、おそらくこのアルバム、カルダーラのミサ曲からの1曲が↓と思います






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hiromian

Author:hiromian

日々のこと、少年合唱のこと、少しずつアップしてまいります

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