スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Christmas in Vienna

ようやく今年初のクリスマスアルバムを聴きました。

Christmas in Vienna


ウィーン少、アナログの時代から実に数多くのクリスマスシーズンのための音源をリリースしております。
実は民謡・シュトラウス作品もそうなんですけど、それらと比較するまでもなく必然的に曲目がかぶりまくるこのジャンル、踏み込めばアナログの海で遭難するのは目に見えています。
危険な香りがぷんぷん。

町中にでればいやがおうでも耳に飛び込んでくるクリスマスミュージックにうへえ状態なので今のところCDで十分。
しかあし。
このアルバムを看過していた(去年手に入れ未聴コーナーにいれっぱなし)ことに激しく後悔。
合唱のクオリティーが素晴らしく、サウンドが秀逸、アルバムコンセプトも文句なし。
ついでに91年発売のCDが未だに売れ残っているのが不思議なくらいです。しょぼん。


さてこちらのアルバムは1990年3月ホーフブルクカペレでの録音、1991年フィリップスからのリリース。
発売された地域によりジャケットが異なります。USA版は、素朴なタッチの絵画、ドイツ版ではクリスマスツリーの前に8名の団員さんのシックな写真、国内盤タイトルは「きよしこの夜、もみの木~ウィーンのクリスマス」ドイツプレスのジャケットに余白多めのクリスマスっぽい加工をしています。
ライナーノーツは同じではないかと思います。

収録曲は

01. Gegrüßet seist du, Maria ようこそマリアさま
02. Als Maria übers Gebirge ging (Magnificat) .山の上のマリア
03. Maria durch ein Dornwald ging 茨の森のマリア
04. Hirtenterzett (Tuet eilends erwachen) 急ぎ目覚めなさい
05. Kommet, ihr Hirten 来たれ、羊飼いたち
06. Gehts, Buama, steht's gschwind auf さあみんな、早く馬小屋へ
07. Süßer die Glocken nie klingen 快い鐘の音が
08. O Tannenbaum もみの木
09. Still, still, still 静かに、御子がお休み
10. O du fröhliche いざ歌え、いざ祝え
11. Stille Nacht, heilige Nacht きよしこの夜
12. Es wird scho glei dumpa 夕やみせまりて
13. Ihr Kinderlein kommet 御子が現れた給うた
14. Auf, auf, ihr Hirten .牧人まどろみ
15. Es hat sich halt eröffnet 天国の門開き
16. O Jubel, o Freud .至福の時を讃えん
17. Ein Kind geboren gar wunderschön 美しい御子がお生まれになった
18. Wiagngsangl 御子の子守歌
19. Heißa, Buama さあ早く、牧童たち
20. Es ist ein Ros' entsprungen .バラの花がほころんだエサイの根より
21. Heiligste Nacht  .聖なる夜


おおまかにいえばオーストリア各地方の伝統的なクリスマスキャロル集。
♪じょーいとぅーざわぁ~とか♪じんぐぅべぇ、じんぐぅべぇ・・といったあっかるーいワールドワイドなtuneは収録されておりません。

素朴な器楽伴奏にのせた合唱、アカペラと楽しいです。
タイマー先生やフロシャウワー先生、ハラー先生が数曲アレンジを担当されております。

ホーフブルクカペレでの録音とあり、ほどよい残響で声の美しさをひきたてられています。フィリップさんでかした!!平板なスタジオやホールでのレコーディングサウンドとは別物です。

ハラー先生指導のもと、大人びた歌声と落ち着きのあるコーラスワークは見事だし。なによりも声の美しさが際立っています。
短いながらも登場するソロやソロアンサンブルは安定していて、のびやかです。

茨の森のマリアはメゾ~アルトのソロでしみじみとした雰囲気。ミサのテクスト「キリエ・エレイゾン」の冒頭の音にとても強いアクセントがあって、茨のトゲのよう。
のんびりとした曲調の合間に登場するソロが楽しいGehts, Buama, steht's gschwind auf 登場する3人(推定)の声はそれぞれ個性があるのですけど、ウィーン独特の発声です。
O Tannenbaum ―Still, still, stillではワタシの好きなソプラノ。
92年組のP.マティアス少年の声が聞こえる気がする~。
Still, still, stillの中間部のソロアンサンブルはシンプルに美しいです。

O du fröhlicheのソプラノのゆらぎある声となめらかなフレージングは、ため息がでました。
ハープの伴奏Stille Nacht, heilige Nacht、ソプラノとアルトソロが登場。
大人びた二人の声にはどの年代にもない艶があります。ほんわかした合唱とゆるゆるとたっぷり3番歌詞まで続きます。
Es hat sich halt eröffnetのきびきびしたソプラノは躍動感たっぷり。
このアルバム唯一のソロアンサンブル曲、Wiagngsangl 一番のお気に入りです。
ソプラノソロのろうたけた声はまさにウィーン少。
理想の歌声なんですよ。
Es ist ein Ros' entsprungenはボーイズのみの4声で透明感のあるハーモニーです。さすが!

繰り返し聴いていると合唱の雰囲気から2コアくらいがレコーディングに参加してそうな印象です。
89-90年シーズンといえばマックス様+来日したブルックナーコアばかりに気を取られてしまいますが、そうじてハイレベルな時代だったんですね~。

オーストリア各地に残るクリスマスキャロル、キリストの降誕を祝う素朴ながら味わい深い旋律が指導者と彼らの芸術的な歌とハーモニーで珠玉の作品となっております。

ぜひお手元に一枚!




スポンサーサイト

Britten The Golden Vanity

民謡集にシュトラウス作品、コンサートプログラム風のアルバム、シューベルトミサ曲やモーツアルト、ハイドン、バッハを初めとする宗教曲諸々、ウィーン少の最新録音が集中した80年から90年代前半。
その旺盛なレコーディング活動には今からすると驚くばかりです。
そしてこちらのアルバムもそのひとつです。

The Golden Vanity wsk
アマゾンのリンク(輸入版)

珍しいことにドイツグラムフォンからのリリース。
ウィーン少とコルス・ヴィエネンシス、そしアンドレイ・ガヴリーロフさんのピアノ。
レコーディングは1992年6月,ウィーンとあります。
ちょうどこのあたりはシューコアが日本公演中、レコーディングを担当したコアのカペルマイスターは Miranda先生、音楽監督がMarschick先生とあります。
この年の9月にはAround the worldを同じコアで録音していますね。

リリースはなぜか2年後の94年4月。
今ではすっかり廃盤かつ入手困難。


収録曲は
1. Friday Afternoons Op. 7: 1. Begone, Dull Care!
2. Friday Afternoons Op. 7: 2. A Tragic Story
3. Friday Afternoons Op. 7: 3. Cuckoo!
4. Friday Afternoons Op. 7: 4. 'Ee-oh!'
5. Friday Afternoons Op. 7: 5. A New Year Carol
6. Friday Afternoons Op. 7: 6. I Mun Be Married On Sunday
7. Friday Afternoons Op. 7: 7. There Was A Man Of Newington
8. Friday Afternoons Op. 7: 8. Fishing Song
9. Friday Afternoons Op. 7: 9. The Useful Plough
10. Friday Afternoons Op. 7: 10. Jazz-Man
11. Friday Afternoons Op. 7: 11. There Was A Monkey
12. Friday Afternoons Op. 7: 12. Old Abram Brown
13. Holiday Diary Op. 5: Sailing
14. The Ballad Of Little Musgrave And Lady Barnard
15. Holiday Diary: Night
16. The Golden Vanity, Op. 78: A Vaudeville For Boys And Piano After The Old English Ballad

Friday afternoons
1933-35年にかけて作られた児童合唱曲集。
新旧とりまぜた英国の詩にブリテンが曲をつけた模様。
すべて英語歌詞なのであります。
合唱はほとんどユニゾンですがソロ曲、デュエットがあります。
登場するソロはGenort Furmann君(2,3,4,8)とMichael Maztner君(3,5,7,9)。
メゾよりのGenort Furmann君の清々しい声に聞き覚えが・・Around the worldでもいくつかソロを歌っている声だと思うのです。多分。
Michael Maztner君はその鈴をころがしたような音色の歌声でさらりと歌っております。
ワタシ、Maztner君のファンなのですよ。

お気に入りはCuckoo!とEe-oh!
Cuckooは唯一のソリストの2重唱です。
Maztner君のカッコウの鳴声をバックに、Furmann君がシンプルな旋律を歌います。歌い終わると2羽のカッコウになってハモるのですが、これがゾクゾクするほど美しい。続いてFurmann君がカッコウ、Maztner君が旋律を歌います。
ガヴリーロフさんのピアノが柔らかく、脇役に徹していてこれまたいいです。
歌詞もシンプルで示唆に富み、ブリテン素敵だわ。

Ee-oh!はユニゾンですね。.
元気いっぱいのユニゾン合唱とユーモラスなピアノで一緒にEe-ohと歌ってしまいます。
ラストのOld Abram Brownでは複雑な2部合唱です。
葬送行進曲のような沈うつなピアノに驚き。
執拗な歌と、爆発するような感情・・ブリテン不思議だわ。

こちらのアルバム、ネットで見る限りガヴリーロフさんのピアノは素晴らしいが 肝心な合唱は所詮がきんちょ合唱と評されていることが多いです(哀)。
ユニゾンでは、コドモが元気よく声を張り上げて歌うことで、生き生きと鮮明な色合い、くっきりとした輪郭の音楽が生まれているし、ソロやソリストのデュエットではボーイソプラノならではの魅力が満載。
そういう曲として聴くと面白いんだけどなぁ。→一応反論しているつもり。

確かに合唱はいろんな声が混じっていて、彼らの伝統であるびしっとしたユニゾンではないのですよ。
もしかすると曲が作られた30年当時の児童合唱スタイル、あえていうならコドモの地声風でウィーン少が歌っているように思えるのは、多分ワタシだけですかね? 

ピアノを担当するのはアンドレイ・ガヴリーロフさん。
聴いているとピアノは水気の多いぼたん雪のような音色。
ゆらゆらと透明で重い。
ブリテンのピアノ曲2曲SailingとNightを弾かれています。
音色とメロディーラインで脳がしびれるような音楽ですな。
ガヴリーロフさんは74年チャイコフスキー国際コンクール ピアノ部門の第1位を取られた方だそうです。(このときの2位のひとりがチョン・ミュンフン氏。現在は指揮者として活躍されていますね。)

Little Musgrave And Lady Barnard
コルス・ヴィエネンシスの登場、厚みのあるハーモニーとガヴリーロフさんのピアノがマッチしています。
男声何部だろう?
コルス・ヴィエネンシス激ウマです。
程よい甘さと安定感。
こちらの団体も、年代ごとに少しずつ合唱のカラーが変わりますね。

The Golden Vanity
1967年6月ウィーン少で初演だそうです。
モノクロのスチール写真がヴィテシュニックさんの本にありましたよ。
The golden vanity old photo1
The golden vanity old photo2

あの、上の写真左端 目を閉じちゃっているのはシャーリング少年ににていませんか??


英国の古いバラッドを下敷きにColin Graham氏とブリテンが製作しております。
元歌と歌詞は『The golden vanity、Britten』で検索するとMIDIで聴けるページが見つかりますよ。

ストーリーですが、ライナーノーツの歌詞を斜め読み+脳内超意訳でご紹介。
英国の方ならみなさんご存知なんだそうですよ。
英語はもとより、船の事はちんぷんかんぷん、生暖か~い目で見てやってください。

とある夏の午後。
金貨・銀貨をたくさん積んでLowland seaを航海中のゴールデン・ヴァニティ号。
ご機嫌で順調に航行していたのに、ところがどっこいトルコの帆船に海上で遭遇。
よくよく見るとマストに翻る旗にはどくろマークとcrossbones。
船長真っ青、マジやべえ、ありえねえ・・・。
帆を張り 舵を切って、全速力でなんとか逃げようとするのですけど、間に合わない。
あちらの船のほうも、もちろんお宝満載のゴールデン・ヴァニティ号を見逃すわけがありません。
双方の甲板では船長と甲板長の緊急戦術会議が始まり、ついにはお宝をめぐってのどんぱちがはじまります。
どど~んどっかぁぁん、海上に轟く大砲の音。
結局トルコの船のほうが優勢、ゴールデン・ヴァニティ号はマストを吹き飛ばされてこのままじゃ絶体絶命・・
お宝を奪われるのは必至、ついでに船長以下乗組員全員 人質ならぬ奴隷として売り飛ばされちゃう、メンバーだって絶対絶命。

大混乱の中、突如CabinBoyが名乗りをあげます。
船長大提督殿下、もしもおいらが海賊船を沈没させたら、どんな褒美をもらえますか、と。
船長以下全員ぽかん。
ありえねえ・・。

ええい、金貨でも銀貨でも全部やるさ、お前が大人になるまで十分すぎるくらいあるからな。
え、それじゃ足りない? 消えない温かいものがほしいだと?ええい、そんならオレのかわいい娘をやるさ・・・船長の一言で彼は海にどぼんと飛び込みすいすいと泳ぎ海賊船へ。
一方海賊船では大宴会の真っ最中、CabinBoyは水面下でなんと舟に穴を3つ開けるのです。
船の上では海賊さんたちは歌ったり踊ったり、おそらく酒のみながらさいころ転がしたり、カードゲームに夢中。
もちろん船に穴が空いて海水が浸入してきているとは露知らず。いきなり沈みだした船に大慌て。
全員海に飛び込み、ごぼごぼ、ぶくぶく・・・・船はLowland seaに沈没です。
一部始終を見ていたゴールデン・ヴァニティ号の船上ではやんややんやの大喝采。

ところが。
命からがら船のへりに泳ぎ着いたCabinBoyに対して船長と甲板長はでかした、あんたがヒーロー!と涙に咽ぶかと思いきや、お前には褒美なぞやらん、誰がそんなこと言ったのかなぁ、約束なんてしてないもんねぇ~と手のひらを返したようなすげない態度。
しまいにはロープだって投げてやらないもん。
危険を承知で、陸のうえでかわいい娘さんとの愛ある生活を夢見て必死で働いたCabinBoy、船長と甲板長のありえない態度に、絶望。
Lowland seaの冷たい水と船に穴を空けるという重労働ですっかり体力を使い果たしたCabinBoyは波間から顔を出し必死で懇願します。
助けて、助けて、おいらを船にひき上げて、このままだと海に沈んじゃうよ、・・・船の周りを泳ぎながら必死な叫びに クルーがたまりかねてCabinBoyを船に引上げたものの、かわいそうに船上で絶命。
クルーは号泣・・・CabinBoyの亡骸を丁寧にハンモックに包みそっと海へ。

CabinBoyの死んだ海上近くでは今でも、CabinBoyの助けて、助けて、波間に沈んでおぼれ死んじゃう前に助けて!という悲痛な叫びがきこえるとさ。

・・・ていうような内容でよろしいでしょうか?


緊迫感あるピアノの前奏、団員さんたちがステージを踏みつける足踏みの効果音、込み入った合唱で物語の勇壮な世界が始まります。
ブリテンの複雑怪奇な旋律なんてなんのその、2人の船長役はメゾ~アルトのソリスト君たちです。
それぞれが個性のある歌いっぷりで、のびのびとそれぞれの役を演じています。
さすがオペレッタで鍛えられただけあります。

ゴールデン・ヴァニティ号の船長役をWolfgang Wieringer君、豪快な高笑いが耳に残る海賊船の頭領がThomas Weinhappel君、GoldenVanity号のクールな甲板長がGenort Furmann君。
出番が短い海賊船の甲板長がMark Bittermann君とあります。
合唱チームも海賊チームvsとゴールデンヴァニティ号組に分かれていました。
こちらではFriday afternoonsで若干ゆるめの合唱を歌っていたとは思えないくらい 歯切れのよい、生き生きとしたアンサンブルでして、これこそウィーン少です。

CabinBoy役のマツナー君の声はいろんな意味で無垢なCabinBoyにぴったりです。
船の周りを泳ぎながら、息も絶え絶えに助けてと懇願する歌や、海の中に沈みかけていくシーンはエフェクト効果もあり、聴いているほうが凍えるくらいに凄まじいものがありました。
若干単調に聴こえないこともないわけではないのですけど、声がずばぬけて美しいのでこれでいいのです

ウィーン少の十八番だったオペレッタに登場する可憐なお嬢さんや純朴な娘さんの姿、恋のさやあてといった他愛もないストーリーとは真逆の世界。
硬派な閉ざされた、男ばかりの世界、登場人物も全員男性のみ。
ええ、ついでに演奏者たちもオール男子。
伝承の物語とはいえ、暴力、裏切り、死・・・ブリテン特有のとがったスパイシーな音楽。
ブリテンはこの作品にとりかかる少し前、ウィーンを訪れて、現地で彼らの歌を聴いたのかどうかは詳細不明ですけど、彼らのためにこの歌を作ったそうです。
世界的に有名な彼らのために、というわけではりませんが、歌うのがコドモであっても、複雑なメロディーと和声をふんだんにちりばめ、スキル的には容赦ないです。多分。
90年代前半のメンバーでこれだけの作品に仕上がるのだから、プレミエだった67年当時はいかほどだったんだろう・・と気になってしまうところです。

さてピアノのガヴリーロフさん、途中まではボーイズの歌にあわせて押さえ気味な演奏をしていたのに、後半押さえ切れなくなったのかわかりませんがピアノこわれるんじゃね?的な演奏をなさっています。
ウィーンの先生方の穏やかで楽しげなピアノに慣れてしまったワタシは「ピアノでけえ」
とはいえ、耳が慣れてくるとガヴリーロフさんの格闘技で言えば無差別級のようなピアノによって、ブリテン作品の独特の雰囲気と緊迫感と重厚感が生まれているかも・・なんて思います。


うわ、久しぶりに記事を書いたらやたら長くなってしもうた。(汗)
読んでくださった方ありがとうございまする。


エーデルワイス&ドレミのうた

ウィーン少のアルバムリリースが多いのは本国でもなくて、実は日本国内かもしれないと気づいたのはつい最近のこと。
ミレニアム以降はこういったリリースがぱったりとなくなってしまい、なかなか最新アルバムが国内で入手しにくくなってしまいました。

日本ファン仕様のアルバムで、最も好きなアルバムです。

エーデルワイス&ドレミの歌

アマゾンリンクはこちら
国内向けのタイトルは『エーデルワイス&ドレミのうた』ですが、欧文タイトルは『Innsbruck,Ich Muss Dich Lassen』です。

大好きなわけは、92年組からファン(しかもかなり時間が経過して)になったので・・。
92年組が録音に参加しているに違いないこのアルバムはマストアイテムです。

1991年11月11,12,14,15日バウムガルトナーカジノでの録音。
マルシック先生の指揮とピアノ。

92年3月販売、すでに廃盤です。

収録曲は

1インスブルックよ、さようなら   
2.自然における神の栄光   
3.音楽に寄せて   
4.くるみの木   
5.すみれ   
6.エーデルワイス   
7.ドレミのうた   
8.ローレライ   
9.ハンス坊や(蝶々)   
10.こぎつね   
11.ブンブンブン蜂がとぶ   
12.小鳥はみんな(霞か雲か)   
13.森で鳴くカッコウ   
14.ハイジ・ブンハイジ   
15.わが夢の街ウィーン   
16.ワルツ「春の声」   
17.アンネン・ポルカ   
18.ワルツ「朝の新聞」   
19.からたちの花   
20.七つの子   
21.夏は来ぬ   
22.花   
23.さくら、さくら


重厚・濃厚・粘りの80年代の余韻をのこしつつ 軽やかで優美な90年代の初頭の合唱。
まろやかなやわらかい響きをもつソプラノパートのオトナっぽさとあどけなさのバランスがちょうどいいのです。
アルトだってしっかりしてる、あ、まあ、ちょっと目立ちすぎますけど。

インスブルックよさようならの透明感とさっぱり感。ボーイスのみの3-4部合唱はここでしか聴けないのですよ。
自然における神の栄光、こちらは東京トランペットコアーの響き(誰も知らないだろうなぁ。)と同じです。
ローレライのたおやかな合唱。
最近のコンサートではなかなかこうはいきません。
シンプルなドイツ民謡だって、フレーズもハーモニーも優しくエレガントに響きます。

シュトラウス作品が2つ。
アンネンポルカにヨッパの歌詞をつけたのはタイマー先生。
ヨッパの世界を、酔っ払った経験がまったくない、皆さんが取り澄ましたように歌っています。
歌詞付のウィンナワルツが、ここまでエレガントになるとは・・。
朝の新聞、元気はつらつ系の80年代に比べたら、滑らかで上品なワルツになっていて驚きました。

アカペラのウィーンわが夢の街は印象的です。
昨年のシュバルツ先生のアレンジバージョン、もちろん両方とも好きです。
91年のほうは、基本2部合唱、ところどころ3部合唱になるところがツボです。
マルシック先生の結構難しそうなコーラスワークを乱れることなく、きっちりクールに歌っています。
一方、昨年のシンタロウ君の叙情的なソロははずせない。
...昨年のコンサートプログラム、シュバルツ先生が編曲した曲わりと好きだったんだけどなぁ。

日本の歌シリーズ
マルシック先生の編曲による、耳慣れない和声・ピアノ伴奏が落ち着かない気もしますが、合唱はそれなりにきれいです。
滝先生の春は満開の桜を思い起こさせます。いい曲だぁ。



さて。
こちらのアルバムが好きな理由、もうひとつあります。
マックス様の団員時代最後のソロが聴ける事です。

楽に寄せてでは、たっぷりとした丁寧な歌に、じいん。
ボーイソプラノの声質がどうの、聞き手の好みがどうのという次元を超えて、15歳の少年のたどり着いた悟りの境地みたいなものを感じます・・意味不明ですね、すみません。

そして一番好きなソロ曲がくるみの木です。
曲自体も素晴らしいのですが、ボーイソプラノでじっくり聴けるのは、このアルバムだけだと思います。多分。
フレーズの最後の音の処理に表情があって、その余韻うっとり。
街の中、電車の中で聞いていると毎回、周りの風景がストップモーションがかかったように目に映ります。
不思議です。

すみれでは、ふわっとしたやわらかさを増した高音が聞けますよ。
以上3曲のピアノ伴奏はマルシック先生。
先生のピアノがこれまたいいです。

春の声ですが、ライナーノーツによるとシュタンゲルベルガー先生とミランダ先生の2人かかりのピアノにソプラノソロがマックス様。
実はこの曲のみ録音日が不明なのです。
そこで右耳でフィリップスの『アレルヤ、春の声』、左耳でEMIのこちらの春の声を、同時に再生し聞き比べしてみました。
結果。
両サイドからのマックス様の声は鼓膜を介し、目玉にまで突き刺さりました・・沁みたぁっ。。ヴァカです。
おそらく同じ音源じゃあないかと。
ううむ。
鼓膜がイタイ・・

このアルバムを聴くときじつは何度もリピしているのが
エーデルワイス。

このアルバムのなかで、マックス様のくるみの木と同じくらい、お気に入りです。
コーラスのアレンジと、後半に現れるソプラノのオブリガートが最高です。

ソプラノのソロはおそらく92年来日組のソプラノソリストだったP.マティアス君。
何を隠そうワタシのなかでウィーンのなかで一番好きなソプラノソリストなのです。

たくましく目つきの悪いオペレッタのヒロイン姿がコンサート映像に残っていますね。
見た目は凄い事になってはいますが、声が神がかり的に美しい。
もっといろんなソロを映像に残してほしかったですよう・・テレ朝さああん!

先輩ファンから伺うと、92年のコンサートではマーラーやブラムームス、バーンスタインのソロ曲、もちろんこのエーデルワイスもあったそうで・・・



え?
エーデルsワイスに聴こえる?
歌詞がもやもや?  
いーんですー、すきなんです~。


92年組、生で聴きたかったなぁ。





Stille Nacht,Heilige nacht -Weihnachtslieder aus aller Welt-

95年の5月1~5日ウィーンのスタジオで録音されたクリスマス・アルバムです。

Vienna Boy's Choir/Christmas Songs
Vienna Boy's Choir/Christmas Songs

これはCappricioレーベルからのものです。

そしてこちらはlaser lightからのリリース。
The Little Drummer Boy
The Little Drummer Boy

おなじ音源だと思うのですが、収録曲がlaser light版が18曲、Cappricio版が25曲です。
曲順も違っています。
スタジオ録音のせいか、ちょっと音が生音っぽいです。
そしてサウンドが薄い感じが・・・

Capriccio版の収録曲は

1. Adeste Fideles,
2. Pueri Concinite,
3. Tochter Zion
4. Maria Durch Ein Dornwald Ging
5. O Heiland Reiss Die Himmmel Auf,
6. Heiligste Nacht
7. Von Himmel Hoch Komm' Ich Her
8. In Natale Domini
9. Es ist ein Reis eintsprungen
10. Tauet Himmel den Gerechten
11. O du fröhliche
12. Tuet eilend erwachen
13. Als Ich Bei Meinen Schafen Wacht
14. Ihr Kinderein kommet
15. Es wird scho glei dumpa
16. Gloria, Gloria, Gott In Der Hoh
17. Es Hat Sich Halt Eroffnet
18. Still, Still, Still,
19. Stille Nacht, Heilige Nacht
20. Joy To The World
21. The First Noel,
22. God rest ye merry,gentlemen
23. Deck The Halls,
24. Once in royal Devid’s cuty
25. The Little Drummer Boy,


軽やかなトランペットの前奏でわくわく、アカペラのAdeste Fideles。
ボーイズのみの3部合唱だからというわけではないのですが、合唱もどこか軽やか。

器楽とオルガン伴奏のPueri Concinite。細めだけど芯のあるソプラノソロ。
高音域のビブラートでじ~ん。これはいいわ。

いっぽう、Maria Durch Ein Dornwald Gingはびっくりするくらいあどけない声のソロです。
シュタンゲルベルガー先生の抑え目なオルガンがいいです。
先生はフェニックスでオルガン弾いたりされているのかなぁ。

Heiligste Nachtはソプラノソロとアルトソロ。
ソプラノソロが硬質なよくとおる声です。

In Natale Dominiはプレトリウス先生の作品ですね。
アカペラの古風な旋律。ボーイズのみで(あたりまえだけど)3-4部で歌っています。
メゾがかっこいい。

Still, Still, Stillキーを上げすぎて、ソプラノがきいきい声になりとてもしんどそう。
歌いやすくなったのかアルトががんばりすぎてしまってバランスがどうもなぁ。
キーが高いといえば、Es ist ein Reis eintsprungenはアレンジも変わっていますが、いまひとつ。
定番曲であるO du fröhliche やIhr Kinderein kommetではテンポ駆け足。
O du fröhlicheはマーチですよ・・・なんだか落ち着かない。う~ん。
マルシック先生どうしちゃったんですか・・

Als Ich Bei Meinen Schafen Wachtでのソプラノ・メゾ・アルトソリスト君たちのアンサンブルがかっこいい。

Stille Nacht, Heilige Nachtはアルト、ソプラノソロ→合唱というスタイルです。
そして伴奏は弦楽器+ホルンの合いの手、昔なつかしの60年代と同じバージョンです。
ソプラノソロは誰だろうなぁ。
60年代のソリストくんよりいいかも。
落ち着くなぁ。はあ。

Joy To The World、から英語の歌が続きます。
The First Noelの冒頭はダブルトラックかと思うようなソプラノソロ2名がユニゾンで歌っています。
不思議な雰囲気です。
God rest ye merry,gentlemenこれは、BACのアレンジが強烈だったせいか、
ウィーンを聞いているにもかかわらず頭の中でBACが鳴り響いていました。

以上どの曲でもメゾやアルトパートが魅力全開。
低音から中音域で滑らかなボーイアルトが聴けます。
一方、曲によってはソプラノパートがきんきん声の幼い系と、スタンダードなソプラノパートと二つに分かれています。録音に参加したのは複数のコアかなぁ。

全体として軽めのクラシックテイストだと思います。
お、と思うような曲と、あれれ系の曲が混じって玉石混合状態ですわ。
ソリスト君たちのレベルが高いだけに残念。






Mozart "Coronation"mass K.317 & Bach Cantata BWV21

Mozart and Bach

HMVのリンク
ジャケットは違いますが、内容は一緒です↓
Christmas with the Vienna Boys' Choir
Christmas with the Vienna Boys' Choir

モーツアルト戴冠ミサとカンタータ21番「わがうちに憂いは満ちぬ」のカップリング。
93年11月のライブレコーディングです。
14日にラスタットで戴冠ミサを、翌日はカンタータをストラスブルクで演奏。

オケはStuttgarter Philharmoniker
指揮はP.Marschik先生
合唱が現役団員さんとG.Mancusi先生率いるコルス・ヴィエネンシス
ソプラノソロは92年来日したB.Schmidinger君(モーツアルト)、S.Preyer君(バッハ)
アルトソロは92年来日のA.Lenzer君。
テノールは80年来日したM.Knappさん、バスはE.Jankowitsch先生。

・・・とオケを除き、指揮者、合唱、ソリストまでもが全員ウィーン少の関係者。
現役団員さんとOBで構成されています。

ああ、なんてゴージャス。

ソリストを並べるとこ~んな感じ・・
あ、ソプラノとアルトの写真はAroud the Worldのライナーノーツの裏表紙から。
soprano solistalto solisttenor solistbass solist

忘れてはいけない。
オルガンやチェンバロを弾くのはシュタンゲルベルガー先生。


モーツアルト 戴冠ミサ

Kirie
冒頭の指揮者・オケ・合唱団・のブレスでもうメロメロです。
そうそう。この一体感がたまらんのです。
え、管楽器以外のオケのメンバーもブレス・・?と思われるかもしれませんが、弦楽器奏者だってちいさくブレスするんですよ~。
最初のKirieの力強さにぐぐっと惹き付けられます。
全員合唱の序奏。オーボエと弦楽器の旋律に続いてソプラノソロが登場です。
Schmidinger君の細いながら、芯のあるストレートな声はまるで、太陽の光がすっと差し込むようです。
そして、テノールのソロでは、いよ、まってました、クナップ様!
この瞬間がたまりませんわぁ。
二人のソロが交替につなぐ旋律にオーボエが花を添えます。

Gloria
躍動感があり、そして華やかなグローリア。
ソリスト4人のアンサンブルが光り輝くように美しいし、息もぴったりです。
Jankowitsch先生のビロードのようなバスに恍惚・・
コルス・ヴィエネンシスの兄さんたちの低音もぞくぞくものです。
ホール内に燦然と輝く合唱が迫力満点。

ところで、3分14秒で人の話し声を拾っています・・舞台の上でのおしゃべりですかねぇ?

Credo
エッジのきいた合唱。
ソリストたちの中間部がこれまた美しいです。
弦楽器のピチカートに乗せて奏でられるソロの競演。
あれま、戴冠ミサはヴィオラが降り番なんですって!

Sanctus
ティンパニや、金管楽器のきらびやかです。
入り組んだ合唱のハーモニーが荘厳な感じです。

Benedeics
牧歌的な弦楽器の旋律にのせて、いきなり始まるソリストたちの濃密なアンサンブル。
切り込むような合唱をはさみ再度ソリストたちのアンサンブル。
何度聴いてもドキドキしますわ~

Agnus Dei
弱音器を装着した弦楽器にのせて、ソプラノソロの穏やかなソロ。
1年前のアルバム(Sacred Songs)のソロでは幼い印象のあったBemjamin君の声ですが、力強さをましています。
Benjamin君の声質は、幼い少女タイプであるいう英語のレビューで読んだ記憶がありますが、こちらでのソロを聴く限り、そういう印象はナイです。ワタシには。
ボーイソプラノの1年というのは、劇的ですねぇ。

3分50分の長ぁいソプラノソロに続いて
クナップ様が入ります。
ソリストたちのアンサンブルの〆のところで、オーボエが転げたっ!どうした!!
ラストはこれでもかこれでもかと続くあでやかな合唱とオケ。
マルシック先生、ぶらぼぉう!

戴冠ミサの音源は、このあと、500周年記念アルバム(テリー君がソロを歌っている)と2006年のモーツアルトイヤーのものがありますが、ソリスト・合唱・演奏ともにこちらのほうが断然好みです。
オケと指揮者、男声ソロを除いてほぼ同じ団体なのになぁ。

バッハ カンタータ21番

第1部
チェンバロ(+低弦)とオーボエの美しいソロ。
モーツアルトでは、て~とかひゃ~といったいわゆる「伸ばし」が多かったオーボエが突如、主役になります。
シュタンゲルベルガー先生、チェンバロですか・・先生すごいでござる!
打ちのめれ、滲むような後悔・・・オーボエの奏でる旋律は聴くものの心奥深くにすっと入り込んできます。

Ich,Ichではじまるソプラノもアルトも兄さんたちの合唱がこれまた立派です。
よれることなくもたつことない正確なアンサンブルですよ。
とりわけアルトパートが凛々しいですわぁ。

バッハのカンタータ録音は何年ぶりになるのでしょうか。
ウィーン少のバッハ カンタータ作品の録音はこのあと出てきていません。

ちなみに
アーノンクール・レオンハルト御大のカンタータシリーズでもこの21番はソプラノソロを含めウィーン少が担当しています。
管弦楽が古楽器なのと、高めのピッチもしくはキーで、また赴きが違いますよ。

ええ、言いきってしまいます。
60年代の合唱となんら遜色ないです。

オーボエと低弦+チェンバロの前奏につづく、ソプラノアリア。
シュテファン待ってました・・最初は緊張のためか声が固いのですが、落ち着いてくるとそのメタリックなクールな歌声に伸びがでてきます。声量がかなりあり、高音の伸びと響きがいいわぁ。
クナップ様のテノールのレスタティーボとアリアは、気品あふれてます。やわらかく清らかでいて透明な声・・胸が熱くなります。
これこそバッハのカンタータに相応しい歌声だと思います。
え、まだ若い?
そうですとも。
このとき確か、クナップ様は20代でしょうか?

現在はウィーンのシュタット・オパーのテナーパートに所属されているんですよね。
現在の歌もききたいですわぁ。
ラストの合唱は、ソリスト4名のアンサンブルから全員参加の合唱へ。
逃れる事のできない、重苦しい雰囲気。


第2部

数年前ドレスデン・クロツコアがに来日したコンサートで聴き、なんだか艶かしい印象のつよい21番。
合唱はクロイツコアで、ソロは森麻季さん他オトナが担当していましたが、どぎまぎしましたよ。

どよーんと悲壮感ただよう1部とはうって変わって、love満載の2部です。
ヤンコビッツ先生とプレヤー君のレスタティーボではじまるのですが、、とりわけデュエットにどきどき・・・。
息のあったデュエットなので、安心して聞ける分、歌詞をみてると心拍数↑になります。へへ。
合唱をはさみ、テノールのソロ。
クナップ様ぁぁぁ・・
華やかなアーメントハレルヤコーラスで曲はおしまい。
金管楽器がきらびやかです。
マルシック先生、こっちもぶらぼぉ!


集中力が途切れることなく、息のあった合唱、そして力強く迫力のあるサウンドです。
コンサートホールで聴く臨場感のあるレコーディングですが、アルトソロのA.Lenzer君の声が埋もれがちなのが惜しい。
安定して素直で力みのない美しいボーイアルトなんだけどな。

ワタシのなかでは 90年代前半の最高傑作CDです。



プロフィール

hiromian

Author:hiromian

日々のこと、少年合唱のこと、少しずつアップしてまいります

calendar
<10 | 2017/11 | 12>
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

検索フォーム
最新コメント
リンク
このブログをリンクに追加する
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。