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Exultent Superi Couperinを聴いてました

ご無沙汰しております。

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仕事の帰りに千鳥ヶ淵からこんな夜桜の写真を撮ってました。
すでに葉桜ですが・・・

桜が満開の頃になるこの季節、英国聖歌隊の歌を聴きたくなります。
ことしはこちらを聴いていました。

Exultent Superi

フランシス・クープランのモテット集。
2011年3月録音とあります。

ニューカレッジがオリジナルレーベルNovumを立ち上げ、破竹の勢いでアルバムをリリースしていますね。
どのアルバムも紙ジャケットの装丁が美しく、(こういう美意識って英国だなぁと思います)
格調高い英文ライナーノーツはざっと目を通すだけでしびれます。

アルバムコンセプトは明確、肝心要の音楽の完成度はべらぼうに高く、
加えてリスナーを唸らせる計算し尽された肌理の細かいレコーディング。

こんなにそろって、お値段お手頃価格!

もちろん国内でも購入できるし、amazonやiTune(New collegeではヒットしませんが、
なぜか Higinbottom先生のお名前で検索するとでてきます)でMP3ダウンロードだってできます。
このうえなく便利です。

聞き流すだけの音楽だったらデジタルコンテンツとして十分。
だけど。
じっくり聞きたい音楽は、音盤を手にする楽しみを味わいたい。

そういう方は、ぜひニューカレッジのサイトでCDをお買い求めください。

クリスマスシーズンとかぶらなければ、発送は迅速だしRoyal mailはヨーロッパからの送料のなかでダントツにお安い。
梱包はミニマムで丁寧です。

ニューカレッジのファンとしては
Buying directly from the Choir supports our future recording, touring and concert projects.
この一文に
「ええ、そりゃもう喜んでっ」ってつい、ぽちるわけです。

飾ってよし、聴いてよし、読んでよし・・・三方よし(意味違うか)でいうことありません。

曲目は。

Resonent organa à 3 et symphonies. Pro Sancta Cecilia
Tantum ergo sacramentum à 3
Ornate aras. Elevation à voix seule et Symphonie
Lauda Sion Salvatorem. Elevation à 2
O Domine quia refugium. Precatio ad Deum à 3
O misterium ineffabile. Elevation
Ad te levavi oculos meos, à voix seule et symphonie. Psal. [122]
Domine salvum fac Regem à 2
Exultent superi à 3 et symphonie

ひとことでいうなら少人数で奏でられる世界は透き通るよう。
英国聖歌隊が何故にフランスもの?なんていうのは野暮。
ヒギンボトム先生、フランスバロックはお手の物なんです。

四捨五入すると500年前の音楽、先生が少し手を加えて現代によみがえる世界は
聴いているだけで幸せな気持ちになります。

バッハのモテットを耳と脳をフル回転させて聴いた後なんかだと、
こちらのモテット(フランス語だとモテ)、旋律はやさしく、和声もすっきりとしています。
さらに、曲のタイトルと注意深く歌詞を聴いてはじめて on demandにしか神頼みしないワタシには 
あら宗教曲だったのねと気づくような、そんな印象の曲です。

今日こんなことがあったけど、これでよかったのかなあ、
いまこんなことを考えてるけど、神様どうでしょう?
なんていうちょっとパーソナルな距離感を感じさせる音楽だなあと思います。
・・ってワタシの場合は日本の神様ですけど。


さてニューカレッジはご存じのとおり、名トレブルの宝庫でございます。
数年に1人の割合で、聞き手を唸らせる高水準のソリストが登場します。
今回もlay clerkさんと互角いやそれ以上の美声とテクニックを惜しげもなく披露するソリスト君が二人おります。
それは華やかで知的な歌声だなあと思います。
まずはレコーディング当時のトップソリスト、
華やかでいて透明度の高い声Jonty Ward少年。
http://www.youtube.com/watch?v=UPJo9wpHU18

2012年にデッカからリリースされたイルミノーサ(ヒーリングミュージックアルバム進化版)にも登場していて、ダイアモンドのような華やかな歌声にちょっと注目してました。

そしてInigo Jones少年。
この二人の掛け合いが素晴らしいのが Lauda Sion Salvatorem. Elevation à 2



もちろんバックのトレブル君たちの合唱も相変わらず安定していて上手です。
ソロに起用されなくても、たとえコドモの期間限定の声であっても、
そのとき持っている才能を最大限に伸ばし、
水を漏らさぬアンサンブルに仕上げることができる指導者の力量を感じずにはいられません。
3年周期でメンバーが入れ替わってしまう団体(トマーナ800周年ドキュメンタリーで語られていた言葉ですが)において優れた指導者・音楽監督が変わらないことはとても重要なのですね。

あらら、ヒギンボトム先生退官されたのですね・・。
ありゃあ。
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J.S.Bach Die Motetten Thomnerchor を聴きました

モテット聴き較べのトリはご本家 トマーナコア

Vol. 1-Motetten

テルツの96年と同じ年の録音。
パウル・ゲハルト教会@ライプチッヒとあります。(どこ?)

教会特有の豊かな残響のかなで繰り広げられるバッハの世界。
音が降り注いできます。
CD聴いてるのに。

バッハの音楽の多様性を楽しませてくれたテルツ、同じ聖歌隊の演奏であっても音の運び、和音の響きが違うレーゲンス。アウグスブルクもニューカレッジ、これから聴くCDも それぞれの団体の個性で奏でられるモテットにいろんな発見があったり、感動するんだろうなあとわくわくします。

トマーナのこのCDを聴くと背筋がぴっと伸びてくる・・モテットは祈りの音楽、宗教曲であることを認識させてくれるのがこの演奏でした。
え~となんていうのかな、教会の椅子に腰かけて、配られた式次第や、歌詞カードをたどりながら&時折、楽団や合唱団のいる方向を見あげたりして、聴く音楽だなあと。

均整のとれたクリスタルのような響きの中にも 温かみを感じさせてくれます。
トマーナの歌って好きです。


そうそう。
このCDにも、Capella Thomanerというバロックアンサンブルが入っていて、聴いた中でもちょっと華やかな雰囲気です。レーゲンスも器楽がはいってますが、録音技術のせいか、ちょっとにぎやかかなぁ。
合唱を損なうことなく、邪魔することなく かといってかき消されることなく 彼らの歌を際立たせクリアに聴かせてくれる良い演奏だなと思います。
地域がおなじとか、音楽の方向性が同じだけというだけでなく、勝手に名づけるならライプチッヒトーンなんです。(意味不明)


モテットは、聖書の言葉に基づくいくつかの短い曲やコラールの集合体で成り立っています。
こちらのCDではその短い曲毎にトラック分けされていて、ざっと聞き流すだけではできなかった、曲の細部を知ることができます。便宜上トラック分けされてはいますが、それに気づかないくらいモテットの中で次の曲に移るときの絶妙な間が、秀逸です。
バッハを歌いなれた彼らにしかできない間だなあと思います。


BWV 225 Singet dem Herrn ein neues Lied

大まかにいうと3部構成。目がくらむようなまぶしさの8声が鮮やかです。
テルツではソロを起用していた2部は実は複雑な構成。
簡単に言うと一つの音楽の中でChoir1とChoir2が違う旋律からなる合唱を展開しています。
この部分、アカペラだけでじっくりと歌われるだけだと、ちとさびしい感じがありますが、バロックアンサンブルが起用されていて、とてもきれいです。
第3部は晴れやかに、ラストは4声でバス・テナー・アルト・ソプラノ順番に登場し、halleujaが響き渡ってます。
爽快な音の運びに聴いてる方もハレルヤですわ。

BWV226 Der Geist hilft unser Schwachheit auf

こちらも大まかにいうと2部、double choir構成。
CDをぼ~っと聴いていると、うん、これもいい曲だな で終わってしまうので譜面を見ながら聴きました。

落ちまくりました。(特技!)、そしてあまりの複雑な構成に目が回りました。

目が回るというのは たとえば、Choir1とChoir2がそれぞれ違う歌詞で旋律を歌っているのはフツー。
そのうちChoir1オールパートとChoir2ソプラノだけという5声部の部分なんかでは、5声が全然違う歌詞を歌っていたり、Choir1ソプラノ、choir2ソプラノあとの3声は合同の5声だとか・・
小節はじまりの単語はいったん何種類あるのかな、などなど音符と歌詞をミクロ視点で見ていて譜よみで酔いました。
そんなこともあって、ラストのすっきりしたコラールでほっとしました。

しろうと感想丸出しでいうなら、もしかして、6曲の中で一番難しいんじゃないのと思います。
You tubeで検索中に オトナ団体の演奏をいくつか聴き較べしましたが、アンサンブル重視しているともたついた感じに聞えちゃう。

トマーナの澄んだ歌声と鉄壁のアンサンブルは健在です。
すごい。
You tubeに動画を発見




うわあ、暗譜でシレっと歌ってるよお、



BWV227Jesu, meine Freude

11の短い曲を基本5声。
4-5声のコラールや合唱の合間にソプラノ・アルトのテルツェット、アルト・テナー・バスのテルツェット、ソプラノ1&2、アルト、テナーのアンサンブルが登場します。
5声のコラールや合唱は同じ旋律のバリエーション、ブラームスのハイドンバリエーションみたいな感じです。
1トラック1モテットCDだとリピートできないのが残念なんですけど、こちらのCDではコラールすっ飛ばして、テルツェットだけを聴いてしまいます。すみません、つい。

トマーナのきりっとしたソプラノも好きですが、アルト・テナー・バスのテルツェットのアルトがかっこいいです。響きも柔らかいし、16分音符のこまかい音型をさらっとこなしているんですよー。
2010年のライブ、CDとくらべるとピッチが違う感じがしますが・・。



BWV228 Fürchte dich nicht

この曲だけでなくトマーナの演奏は、歌詞の扱いがとても丁寧に聴こえます。
ドイツ語チンプンカンプンのワタシでもライナーノートに掲載された歌詞を見ながらであれば、わりとしっかりと単語や文節が聞きとれます。
この歌に頻出であるNichtという単語、否定形キツメイメージの単語ですが、トマーナでは響きが柔らかい。
日本語で言ったら、怖がるんじゃないっ!! っていう感じではなくて 怖らがらないで、と柔らかく語りかけられる感じに聴こえます。

そしてこのモテットに Fürchte dich nichtと同じくらい頻出する Ich bin bei dir のフレーズ、ワタシには亡くなられた方からのメッセージに聴こえてしまいます。

BWV229 Komm, Jesu, Komm!

前半のトマーナの歌が胸に迫ります。
通奏低音伴奏だけの曲ですが、合唱が表情豊かです。
すっとぬけるようなソプラノの高音がとてもきれいに響いています。

228は神様が「怖がらないで、あなたのそばにいますよ」という語りかけではじまる曲で、229は、「イエス様、私のそばに来てください」ということばではじまるっているので、おおざっぱにいうと対になるモテットなのかなあ・・と今日の帰り道そんなことを思いました。

BWV230Lobet den Herrn alle Heiden

モテットのラストは、晴れやかな230.  halleuja除いて2節の短い詞を4声で。
明るいトーンで軽快な気持ちになります。

モテットを聴きとおしたワタシと根気よくお付き合いくださった皆様にハレルヤの気分です。



ライナーノートはドイツ語と英語のみですが、ビラー先生の解説がこれまたいいです。
それによると ビラー先生がトマーナの一員になって、最初のリハーサルが227。
幼いビラー少年、実はホームシックにかかったり心細かったりしたのに、歌い出したらそんなこと忘れたって。(超意訳)
いい話だとおもいませんか?


譜面見ながら聴いてみたい方にお勧めのサイトがバッハカンタータのサイト。
・・・・お世話になりました。
http://www.bach-cantatas.com/Vocal/BWV225-231.htm

Scoringの欄から楽譜にジャンプします。


Tölzer Knabenchor J.S.Bach 6Motettenを聴きました

bach 6 motetten


テルツのバッハモテット集
レーゲンスよりは新しいけど、1996年10月5.6日のライブレコーディングになります。

You tubeにはこれでもか!というくらいテルツのモテット@ライブ動画がアップされていて、発見するたびに驚きます。
ざっとみても過去5年間は必ず、毎年どこかで歌っているみたい。

教会所属でない少年合唱団の中で、ここまでモテットを歌いこんでいるのってテルツくらい?

CDもライブの動画を聴いていると、ライブならではの良さと少々の欠点があるにしても、8月コンサートで聴いたはぎれの良いモテットを聴くことができます。

お祝いのために作曲されたというBWV225 Singet dem Herrn ein neues Lied。
You tubeに2009年のライブ動画がありました。

http://www.youtube.com/watch?v=sXCdAztzVMM

メンツを見てみると、ええ、こんなちみっこいコドモソプラノがあのながあ~いメリスマをアカペラで歌っているのかと、驚きます。
音響が良すぎてややぐわんぐわん言ってますが、生き生きとした声は、もしかすると往時の教会ではこんな風に演奏されていたのかなあと妄想は膨らむばかり。
効果的に配置されたソロアンサンブルがこれまた印象的です。
こっちのライブも大迫力・・・
http://www.youtube.com/watch?v=zbZ2GNHqmQM

BWV 226Der Geist hilft unser Schwachheit auf はYou tubeで拾い物

http://www.youtube.com/watch?v=kkenv061aP0

今年5月のコンサート動画です。
CDが録音された1996年と同じ水準を保っているのは当然、ゆっくり目のテンポでじわじわくる演奏だなあと思います。CD同様この動画も最終部のコラールが美しいです。


モテットのなかで一番有名曲 BWV227 Jesu, meine Freude

コラールの旋律がいろんなバリエーションで登場していて、演奏時間が6曲のなかで一番長いです。

こちらでも、テルツでは中間部や後半にいくつかソロアンサンブルが登場して、メリハリのある演奏になっています。

バッハ存命当時の演奏スタイルが大人数合唱だったのか、8声×1-2人=8人から16人くらいの小さいグループだったのかわからなくても、最近ではオトナ団体では1人1声部で演奏されるので、こういう合唱+Soliスタイルも十分アリだと思います。
いや、テルツの皆様だったら1人1声部でも十分あり得るかも。
むむ。
ソプラノソロ、アルトソロとも、ろうたけた声あり、幼い声あり、起用されるソリストが違っていて、歌っている歌詞がそれぞれの声質にマッチしています。
まあ、どれも技巧的には難しそう。
もともと 複雑な構成で成り立っているこちらの曲が、ソリストを起用することで、テルツ版では立体的に聴こえてきます。
ソロ部分の抜粋ですが、2009年のライブ。
http://www.youtube.com/watch?v=L9fj5PlEVs4

モテット聴き較べで、テルツの演奏で気に入ったのは BWV228 Fürchte dich nichtです。
前半は8声double choir,後半は4声と2部構成。

Chor1&2のバスが♪Fürchte~と歌い出した半拍あとからChor1&2がFürchte dich nicht~と歌が展開する前半部分が大好きです。
おびえている人が「怖がらなくていいんだよ、大丈夫だよ、」と優しい口調で何度も語りかけられている様子が目に浮かぶし、フレーズの終わりに現れるich bin bei dir、にじいんと来ます。

ここはレーゲンスだと重厚なマットな雰囲気ですが、テルツの流麗なアンサンブルが好きです。




曲調ががらっとかわる、後半はソプラノが歌うコラールがオブリガートのように登場します。そのほかの3つのパートで下行音型の旋律がフーガのように展開します。
ここでのアルト・テナー・バスがとてもかっこいい。
まず、アルトがクールで巧い。それからテルツのテナー・バスってあんまり青臭さを感じさせなくて安定しているので、好きです。

ソロアンサンブルを起用するのは、個人的にはバッハの意図からは外れていないと思うんですけど、テルツだからこそできるソロアンサンブル(個人の技量は高水準)が入ったモテット、ライブCDはワタシの愛聴盤となりました。

お買い求めはテルツの公式で。

テルツさん、せめて英語でお買いものできるようにしてくれませんかあ・・




バッハ モテット集を聴いています。~ バッハモテット集 レーゲンスブルク大聖堂付属聖歌隊~

トマーナ、レーゲンスにアウグスブルク、ニューカレッジ、ハノーヴァー、ドレスデン(1曲のみだけど)、これに最近加わったテルツという具合に バッハモテット集のCDをこれでもか!と所有していることに気づきまして、

IMG_0379.jpg


これじゃあ、どうみてもバッハのモテットコレクターだよなあと、自分でもそのかぶりっぷりに笑ってしまいました。

じつは、ちょろ聴きしかしていなかった。

宗教曲であっても 器楽曲あり、合唱あり、ソロあり、それでいて、1曲(BWVカウント)で完結するカンタータや、典礼文が同じのミサ曲 カンタータを壮大にした感じで、かつドラマがある受難曲を聴く方がとっつきやすいし飽きずに聴くことができる・・
それとくらべて
基本アカペラ合唱+ちょろっと器楽器あるいは通奏低音が構成のモテットって地味、ポリフォニックなお経に聴こえてしまって、なんだかねえ、という具合にほとんど聴いていなかったんです。

所有しているだけ~ だったモテットを聴いてみようときっかけは、もちろん8月に聴いたテルツのコンサート。
杉並にちゃんと行っていればモテット6曲コンプリートできたのに、自分のミスに今更涙です。
(ブログにアップされていた写真をみて、テルツの皆様の都内の宿泊先はどうも近所だったとあとになって気づきました・・→知っていたからどうってことはないのでどうでもいいですね)

話をもどして。

テルツのコンサートで歌われたモテットは途中にソロアンサンブルが何度か登場していて、全員合唱で黙然と歌うスタイルではないのが気になっていました。
(コンサートで聴かれた方はああ、そうですね!と言ってくださると思うのですけど)
音響的&視覚にかなりメリハリのあるスタイルになっているのがとても気に入り、あれ、ワタシなんでいままでモテット聴いていなかったんだろう~と家に戻って譜面を眺めていたりしていました。
しかしネットでアクセスできる譜面にはsoliの指定が無い・・これはどういうことなんだろう。
版の違いかしら?それともテルツのオリジナル演奏方法なのかしら、気になるわ、なんていう経緯があり、他の団体のCDを聴いてみようとCDキャビネットをごそごそしていたのです。

まず 今回取り出して聴いたのはSchneidtセンセイ率いるレーゲンスのモテット。
1973年7月録音とあります。

バッハ:モテット集 BWV225-230
バッハ:モテット集 BWV225-230


アナログ音源のかきおこしですね。
普通トマーナから聴くんじゃないの?という突っ込みがはいりそうです(笑)
ええ、その通り!
唯一の国内盤なので、つい・・

つややかな歌声、テンポもテルツよりはゆったり目の演奏ということもあり聴いていてじわじわきます。
そして何よりもソプラノとアルトが、これボーイソプラノなのですかあと思うくらい典雅で美しい。
みっちりと鍛えられたコーラスワークはさすがとしか言いようがありません。
ヘッドフォンだとdouble choirがきちんと左右分かれて聴こえてきます。

レーゲンスのモテットは国内盤、つまり日本語解説付きがありがたいです。
それによるとカンタータは再生装置のない時代、今風に言えば消費される音楽だったようで、譜面の散逸があり、断片しか残ってなかったりするのに対し(アーノンクール&レオンハルトの全集でも欠番カンタータありますよね) 演奏の目的が違うモテットは、おひざ元トマーナで歌い継がれてきたこともあり、譜面が残っているんだそうです。
モーツアルトが225を聴いて、その写譜をもらって大喜びしたというエピソードには思わずほっこりしてしました。

モテットは4声、5声かdouble choir。
double choirの中にも途中で3,4,5声といろんなバリエーションが出てきますが、音楽の骨子はアカペラです。
となると個人的技量に加えて 団体としてのアンサンブル能力とまとめあげる指揮者の力量が高くないとそれなりに仕上がらない。
たしかに各パートにバッハ特有の細かあいうねうね音型もざっくざっくと登場していて、テンポを保つのも難しそう。
CDを並べてみると バッハおひざ元であるトマーナを筆頭に男性4部合唱の本家・老舗みたいなところばかりです。


♪Singet~,と鈴を転がすような旋律ではじまる、225。
この出だし聴くだけでもワクワクします。どの団体で聴いてもボーイソプラノの声質と旋律がマッチしていて、ああ、いいなあ、と思います。
バッハもお正月のときはこの詞を呟いていたりしたのかな~、なんて想像してます。

マタイのダイナミックさをダイジェストした感じの226、コラールのヴァリエーションが見事で力強い227、優雅な穏やかさな旋律が印象的な228、晴れやかな230、ジックリ聴いてみるとどれもいいのです。

ググってみると、モテットのうちまんなか4曲がお葬儀や追悼礼拝のために演奏されたとしいとのこと。
そうはいっても、同じようなシュチュエーションのための音楽だとしてもシロウト感想丸出しでいうと、それぞれニュアンスが違うような気がします・・。

レーゲンスのCDで個人的にツボったのは229.
葬儀のために作曲され、演奏されたそうです。
悲痛な叫び声にしか聴こえない「Komm! Komm!」の冒頭にゾワーッときました。そのあとKomm, Jesu, komm が8回は繰り返されます。
誰かがとてつもなく苦しんでいる・・それは亡くなった人なのか、バッハ自身なのかわからないのですけど、・・・イエス様、私のそばに来てください、私は弱り切って苦しんでいます、どうか、どうか・・肉体的な苦痛なのか精神的な苦痛なのか、もう区別することすらできなくなっている状態に聴こえます。
歌詞を眺めながら聴いていると、マタイ受難曲、イエスの絶命のあとに登場する62番のコラールWenn ich einmal soll scheidenが結びついてしまいます。

合唱の終わりの節 du bist der rechte Weg, die Wahrheit und das Lebenは、choir1とchoir2の掛け合いです。たった10単語からなる1行だけの詞が88小節(!)の長さ。いくつものヴァリエーションが展開します。
この部分の旋律とバッハ音楽の美しさとレーゲンスの歌で涙がでました。
信仰告白の詞とありますが、苦しみたどり着いた人がようやく見出した境地ってこんな感じの音楽なのかしら・・・。

You tubeで見つけたのはトマーナの演奏になりますが・・



それまでDouble choirで8声だったのが、ラストのアリア部分で4声になり、曲が終わります。
Drum schließ ich mich in deine Hände und sage, Welt, zu guter Nacht!
の詞に、苦しんだ末に信仰の元安らかにこの世を去っていく人の姿が目に浮かび、聴いているほうもほっとします。

現在テルツ・レーゲンス・トマーナのモテット聴き較べしてますが、この229だけは レーゲンスのこのCDがしっくりきます。


Felix Mendelssohn Bartholdy ~Psalmen und Motetten~を聴きました

↑アルバムタイトル長いので省略しちゃいました・・
正式なアルバムタイトルは Felix Mendelssohn Bartholdy ~Psalmen und Motetten Oratorium CHristus op.97~です。
FELIX MENDELSSOHN BA


音楽の解釈、モダンとかピリオドとか奏法の違いでは説明しきれない何かがある。
トマーナ&ゲヴァントハウスのバッハはなにかが、違うと感じ始めた今日この頃。

そして発見。
バッハ作品だけじゃなくてこのコンビのメンデルスゾーン、格別です。
CDマガジンの故障という事情があるにしても、ほかの団体のメンデルスゾーンの演奏を、受け付けなくなるほど聴きこみました。

こちらのアルバムは2007年11月と2008年9月トーマス教会でのライブレコーディング。


収録曲は
Psalm Singet dem Hern ein neurs Lied op.91
1. Singet dem Herrn ein neues Lied
2. Der Herr lässt sein Heil verkündigen
3. Jauchzet dem Herrn, alle Welt
Wie der Hirsch schreit nach frischem Wasser op.42
1 Chorus: Wie der Hirsch schreit
2 Aria: Meine Seele dürstet nach Gott
3 Recitativo: Meine Tränen sind meine
4 Chorus: Was betrübst du dich
5 Recitativo: Mein Gott, betrübst ist meine Seele
6 Quintet: Der Herr hat des Tages verheissen seine Güte
7 Chorus: Warum betrübst du dich meine Seele
Jesu, meine Freude
Aus: Sechs Spüche op.79
1. Im Advent. (5)
2. Frohlocket, ihr Völker(1)
Christus op.97
Geburt Christi: Recitative: Da Jesus geboren war zu Bethlehem
Geburt Christi: Trio: Wo ist der neugeborne Konig der Juden?
Geburt Christi: Es wird ein Stern aus Jakob aufgehn
1. Am Neujahrstage. (2)
2. In der Passionszeit. (4)
3. Am Karfreitage. (6)
4. Leiden Christi: Recitative: Und der ganze Haufe stand auf
5. Leiden Christi: Ihr Tochter Zions
6. Leiden Christi: Chorus: Er nimmt auf seinen Rucken
Aus: Sechs Spüche op.79
Am Himmelfahrstage.(3)
Verleich uns Frieden gnädglich


アルバムの始まりは♪Singet dem Hern ein neurs Liedとバスソロが力強く歌いだす詩編98.
地の底から湧き上がるようなフレーズにダブルコアのコーラスが呼応して立体的な音楽になっていく様子は心が震えます。
2曲目はソロアンサンブル、ソプラノソロがしっとりとして上手い。
目が覚めるようなソプラノときりっとしたトマーナのアルトがこれまたかっこいいです。
ハープと金管楽器が加わっておおいに盛り上がる3曲目。右左とコアが旋律を掛け合って壮大に展開していく。
聴いていると高揚感というか、漠然とした勇気が湧いてくる曲です。
1844年、ベルリン宮廷新年のお祝いの曲だそうで・・どうりで。


実は。
こちらのブログ、検索ワードが比較的多いのが「鹿が谷の水を慕うように」なのです。

検索の果てにこんなところにたどり着かれた方、申し訳ございません。

谷川の水を求める鹿のように 神様、わたしの魂はあなたを慕う

日本語に訳しても、とても美しいなあと思います。
ラテン語歌詞のパレストリーナの詩編42もいいのですが、メンデルスゾーンの詩編42も実に美しい。
博識なメンデルスゾーンはきっとパレストリーナの作品にも目をとおしていたのかも・・なんて想像してしまいます。
静かに音が重なっていくクラリネットとファゴットに導かれ、ヴァイオリンとフルートの奏でる前奏は、木漏れ日あふれる谷川を描いた絵画のようです。♪Wie der Hirsch schreitアルトのふわりとした歌いだしが優しい雰囲気で、音楽に惹きこまれます。
トマーナのアルトパートっていいですね。どの年代も落ち着いた声で大好きです。

カンタータ様式の作品とあって、ドラマティックな雰囲気の曲です。
譜面と、詩編42の詩をみながら何度も聴いてはみましたが、2曲目以降はどうも世界と音楽のベクトルがなんというかしっくりこない、つまりメンデルスゾーンの後年の作品を聴いてしまうと、ロマンティックで華麗すぎるような印象を持ってしまいました。
メンデルスゾーン&トマーナ&ゲヴァントハウスのファン失格だ・・。
ソプラノレスタティーボ+合唱のソプラノ・アルトだけが入る3曲目の、テナー・バスのコーラスではじまる4曲目、6曲目はテノールとバス4声のソロアンサンブルとソプラノソロの5重唱はとてもきれいなんです。

こちらの動画は、2009年1月のライブとのこと。2曲目のソプラノアリアとレスタティーボが聴けます。3曲目のトマーナの合唱がちょろっと入るところでカットにがああん・・、

Jesu, meine Freudeを経て 未完のオラトリオ Christusが登場します。

未完の断片を演奏するにあたり、ビラー先生はメンデルスゾーンの作品79;6つのアンセムをうまく配置して、キリストの喜ばしい降誕から順番に物語を作り上げてます。


作品79のIm Adventは晴れやかな8声のアカペラ、弾むような明るさです。続いてキリストの降誕を祝うWeihnachten Frohlocket, ihr Völker、この2曲のあとにchristusのキリスト降誕の3曲が始まります。

「キリストが生まれましたよ、さあ、東方からイエルサレムにきた3賢者が言いますよ、」というソプラノレスタティーボは華やいでます。
そのあとの3賢者のテルツェットがとてもいいです。
こちらの曲はテノール1とバス2のテルツエットとヴィオラとチェロ2本+コントラバスの弦楽アンサンブルという構成です。
ゲヴァントハウスの温かみのある音色が素晴らしいです。

印象的なのが途中から現れるコントラバスのピチカート。
色彩感あふれるオーケストレーションに涙がでてきそうになります。

繰り返しになりますが、このテルツェットが極上です。
トマーナのお兄ちゃんたちにはない、オトナの落ち着き。
このレコーディングにはトマーナの卒業生で構成されるアンサンブル・アマコルドが参加していますが、どこで歌ってるかわかんないのです。
たぶんこのテルツェットとじゃないかと・・。
子ども(この場合はキリストなんだけど)の誕生を喜ぶ歌に メンデルスゾーンもお父さんだったんだなあ・・と思うと胸が締め付けられます。

この曲を20年来の友人(同業&オケ友達)に聴いてもらったら、「温かい曲だね」と、ポツリ。
気持ちがあたたかくなる曲です。
今年のクリスマスにまた聴きたいです。

合唱そしてオケまでもがきらきらと夜空のきらめく星の光のようなEs wird ein Stern aus Jakob aufgehn。ため息がでるくらい魅力的な曲です。

6つのアンセムからAm Neujahrstage、In der Passionszeit., Am Karfreitageといきなり受難の物語へ突入です。
アカペラの色彩が豊かで、曲が進むにつれて沈鬱な雰囲気になっていきます。
トマーナさすがです。
テノールソロのレスタティーボのあとに、激しい受難の物語がはじまります。
Und der ganze Haufe stand aufでは後半に登場する十字架をと、民衆の叫びは何度聞いてもぞっとします。こういう表現がトマーナコア上手いなあと思います。
Ihr Tochter Zionsをへて、Er nimmt auf seinen RuckenはPaul Gehardtの詞とマタイでおなじみのコラールが登場します。
おそらく、受難の途中あるいは最後の部分になるのでしょうか。
テノール2とバス2の男声の4部にヴィオラ・ファゴット・チェロが深く重い雰囲気です。
バッハの世界と交わるこの曲にこみ上げるものがあります。

ここで作品97は終わってしまいます。
ビラー先生は6つのアンセムのAm Himmelfahrstageを入れてキリストの物語を閉じます。

アルバムのラストを飾るのが Verleich uns Frieden gnädglichです。
ゲヴァントハウスのチェロ奏者さんの奏でる音色とメンデルスゾーンの旋律がこの上なくマッチしていて、前奏の部分だけリピしまくりました。
メンデルスゾーンが低弦を歌わせると、官能的で男性的で、どきどきします。
コラールのような合唱も感動的です。


こちらのアルバムiTuneでもお買い求めできますよ。
だけど
充実したライナーノーツのついたCDのほうがお勧めですっ
ワタシはCD2枚買って、iTUneでもDLしました。(なにやっているんだか)


・・・と4月から半年以上聴いていたアルバムだけに無駄に長い記事になってしまいました(汗)
スミマセン




プロフィール

hiromian

Author:hiromian

日々のこと、少年合唱のこと、少しずつアップしてまいります

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