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8月9日 テルツ少年合唱団@みなとみらいホール

ホール脇のカフェドクリエでお茶して、「さて、時間だ、そろそろ開演だわ♡」とウキウキしてホールに向かいました。
しかあし。
ホワイエはがら~ん。(もっとはやく気づけ)
入口案内板の文字 「本日公演小ホールのみ」に眼前暗黒感
・・・あわててバッグから出がけに発券したチケットを確認して目の前真っ暗。

チケットには「8月9日金曜日 みなとみらいホール」の文字(あたりまえ)

だけど今日はぁ8月8日
やってもうた・・・。

そうです。
コンサートの日付と会場を思いっきり間違えました。
杉並のホールで、皆様がテルツの皆様の登場をわくわくして待っている瞬間、ワタクシぽつねんと横浜におりました。

気を取り直してでかけた8月9日は 仕事投げ出しての二日続けてみなとみらい通いとなりました。
会場での販売されていたテルツの新しめCDはなかなか日本じゃ手に入らないとあって品薄。

出遅れました(涙)


そうそう。

この日も余裕かましてクィーンズスクエアをうろついていたら 地下のみなとみらい駅からクイーンズ・スクエアに向かうエスカレーターの乗継地点で、異国の少年たちが6-7名集っていました。
Tシャツに短パンとラフなスタイルにいいなあ、夏休みなの旅行かなあ・・誰かと待ち合わせかしら?、なんてぼんやり眺めていたら、彼らが身に着けている黄色やらライトブルーのTシャツの文字にギョギョ。
Tシャツ背中には「Tölzer knabenchor」の文字が。

ワタシの人生初テルツと遭遇は、みなとみらいのエスカレーター前でした。

開場時間過ぎてますけど・・・


前置きが長くなりましたが。
コンサートは素晴らしかったです。

第1部のバッハのモテトで肌が粟立ちました。
4声合唱×2(マタイみたい)の構成で、ホールいっぱいに錯綜するマッシブなバッハの世界。
みなとみらいホールのサウンドが水平方向の音が立体的に聴こえるので、迫力ありまくりです。
もちろん縦方向にも音が伸びて、一気に客席に降りてくるのでバッハの音楽の世界に浮遊する感じでした(意味不明)
みなとみらいのホール、昨年くらいから舞台向かって右手の音が左から聴こえ、左手の音が右から聴こえるんです・・ワタシ
今回はカンマーコア(この名称が正しいかはわかりません)の来日と聴いてますが、舞台に立つメンバーの顔つきや歌いに全くスキがなく、どこか余裕すら感じます。
プログラムによるとそれぞれが欧州の歌劇場で歌うソリストたちとの紹介があり、聴いていると合唱のレベルはknabenchorレベルをかる~く超えて歌劇場合唱団というかオペラシンガーズ。
厚みのあるボリューミーな歌声なんですけど、のびやかでさわやか。

ああ、これが本来のテルツの歌声なんだ、そしてこれがたぶんバッハが聴いていたときに近いスタイルの音楽なのかもしれないと ヴァカみたいに感激しまくりの至福の時間でございました。

モテトはちんまりCDで聴いている限りではわからなかった構成が目の前で繰り広げられ、たとえば、4soliが左右のチームから掛け合ったり、旋律をつないだり、Chor1のソプラノとChor2のアルト・テナー・バスなんていう組あわせがありバッハらしい技巧(?)にコンチェルトを聴いているような錯覚をおぼえました。
歌声だけでフルオケのような音楽をきけるなんてゴージャスすぎます。

バッハのモテト225、
バッハのきらびやかさ・華やかさ全開!肌粟立ちっぱなし。

あちこちからソロが聞こえる仕掛けで、聞き飽きなかったです。

モテトが終わって、舞台前にでてきたのは4soli×2=8人だと思っていたら、なんと12人近く。
こんなにソリストがいるんだという驚愕。

シューベルトの詩篇23は、25人ボーイズ4声、デュナミークたっぷりで独特な風合い。
聴いた感想は。
楽譜を見る限りでは、各パートはなんていうかシンプルだけど、コーラスになるとフレーズのとり方が難しい曲ですねえ。4声の和声がぴったり合ってはじめてきれいな曲になることを改めて認識した次第です。
D985,D986は初めて聴きました。
作品番号からするとシューベルト晩年の作品かしら。ちょっと陰りがあっていい曲だなあと。

メンデルスゾーンの詩篇55 わが祈りを聴きたまえ
ついにボーイソプラノソロ+フルコーラス+オルガン伴奏@ドイツ語歌詞を日本で聴くことができるなんて・・。
この曲で少年合唱世界に足を踏み入れたワタシにとってはの思い入れの深い曲です。

牧歌的旋律の冒頭ソロを歌ったのは、バッハのモテトでchor1のソプラノソリストの金髪の少年。
中間部のレスタティーボでソリストチェンジ、この少年がまたドラマチック。
Tuttiの入る直前のフレーズGott, hör mein Flehn!でじいんときました。

このレスタティーボをボーイソプラノがここまでドラマチックに歌い切った演奏は初めて聴きました。

ラストの「鳩のように飛べたなら」の旋律で有名なソロはchor2のソプラノソリスト君だったかな。
バックのコーラスとの掛け合いもパーフェクトでした。

兄さんコーラスのメンデルスゾーン作品112は深みと奥行きのある声にほれぼれ。
どうしたらあんなに艶があって、奥行きのある声がでるんでしょうか・・。


テルツ激ウマこれはヤバイと感激のマックスに達したのはオルフの、シュールベルク組曲からのTanzlieder。
銅鑼や打楽器の効果音も加わり生き生きと、鮮やかな作品。
のびやかな表現の合唱に圧倒されました。

民謡メドレーは、シューベルトではないほうのさすらいではじまり、コケコッコーの英語歌詞のマドリガル風の歌(ボーイズ全員のユニゾンが圧巻)、ヨーデル風の曲はff(推定)に口あんぐり。あとはスペイン風の民謡だったかなぁ。


後半は日本の中学生とのコラボ。
テルツの皆様、日本の中学生に合わせてそれまでのピッチから少し下げて歌っていたようながしました。え-と444と440の違いみたいな・・

まあ、こうやって子どもたちが音楽を通して交流を持ち続けてくれれば、未来も安泰だなぁなんて思いながら菩提樹と野ばらを聴いておりました。

アンコールは夏の思い出。
テルツの歌う日本語の歌も味わい深いです。
この日は東京に戻り、2日後に中国に向かうと、ファンサービスで兄さんメンバーが教えてくれました。
皆さんに日本の夏の思い出が残ってくれたらいいなあ。

素晴らしい歌声をきかせてくださりありがとうございました。

今回コンサートホールで初めて聴くことができてとてもシアワセでした。
また日本に来てくださると嬉しいです。

テルツさんのホームページで何度もチャレンジして断念した(単に語学の問題)CDを会場で購入し その余韻に浸ってます。

ライブ録音のバッハのモテト集いいですよ~ん。




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ドレスデン聖十字架教会合唱団コンサート@オペラシティ

12月週末金曜日,オペラシティ・コンサートホールのホワイエは様々な世代の人々、様々なお国の方でにぎわっていました。
假屋崎さんプロデュースのクリスマスツリーも花を添えていましたよ。

客席はほぼ満席。
開演を知らせるアナウンスのあと、客席の照明がゆっくり落とされるのと同時に客席のざわめきが静まり、さあ、みなさん登場だとわくわく。
静まり返ったホールの1階席後方から清々しい古風な歌が、豊かな響きで聴こえてきました。そして舞台に向かって次第に近づいてくる。
1階席後方に並んだクロイツコアの皆さんが歌いながら入場する形でプログラムが始まりました。

センターブロックの左右の通路を1列になって歌いながら登場。
ソプラノ1・アルト1・テナー1・バス1が左側、ソプラノ2・アルト2・テナー2・バス2チームが右側の通路。(推定)
今回オペラシティでお気に入りのセンターブロック左通路側でしたので、頭上をかすめていくひとりひとりの声にどきどきしました。
先頭を行くソプラノボイスが、変声がすんだお兄ちゃんたちの声に変わっていく。
走馬灯のような瞬間でした(ほかに例えようがないものか・・)
全員が舞台に勢ぞろい、クライレ先生もチーム2の殿でしっかり歌いながら舞台に立ちました。
先生ってテナーだったんですね・・。
一丸となった歌は先生の指揮でまとめられ終わりました。

Veni veni Emmanuelはコダーイの編曲で厚く深みのあるハーモニーでした。レーガーはとても端正で(クロイツコアが歌うレーガー作品好きです)、ブルックナーのアヴェマリアは7声がとても繊細ながら力強く、グリークのアヴェマリア・ステラ、セントジョンズとはまた違う、しっとりとしたふくよかさがありました。
茨の森のマリア様は重厚なハーモニーでした。。

クロイツコアの歌声はしっとりと重みのあるハーモニー、ソプラノ・アルト22人だけでもおどろくほど十分声量があり、ここにお兄ちゃんたちが加わるので、ステージにかなり近い席を選んでしまってちょっと後悔。
15列±5列や2階席で聴かれた方羨ましいです・・・。

トマーナのCDでさんざんきいた メンデルスゾーン6つのアンセムからクリスマス。
ソプラノが歌いだす素朴な旋律がどんどん複雑なハーモニーになっていっていくのを生で聴くことができて感激です。
アカペラのアレルヤのコーラスがクリスマスツリーのオーナメントのようにきらきらしてました。
ワタシにはクリスマスには欠かせない曲になりました。

きよしこの夜にはやっぱりドイツ語歌詞がぴったり。(あたりまえ)一発目のStiの音節だけで、一気に雪の中の教会へ誘われました。
プレトリウスのばらは咲き出でては、ドイツ系クリスマスキャロルの定番曲、旋律の下の内声の動きが結構好きです。
この旋律をモチーフにしたブラームスのオルガン曲が頭のなかで一緒に鳴っていました。

1部のラストはずっとコンサートで聴きたかったLasst uns lauschen。
こちらの記事参照ください

クライレ先生ありがとうございますっ!!

テナー・バスのハーモニーにのせてボーイソプラノが旋律を歌うのですけど、ソプラノソロはソプラノⅠ右端から2番目の少年、高音がすっと伸びてそれはきれいな声でした。
この曲にはろうたけたボーイソプラノよりちょっとあどけなさの残る声の方が合うんですよね、先生。
会場からもおおとため息漏れていました。

後半は英国クリスマスキャロルで華やかに始まり,ソロあり、ソロアンサンブル、オルガン伴奏つき曲ありと楽しめました。
もちろん ドイツのクリスマスキャロルのこれまた定番Ihr Kinderlein,kommt, In Dulchi Jubilo。端正だけど、柔らかなフレージングはさすが。聴いているだけでシアワセな気持ちになります。
グノー&バッハのアヴェ・マリアはボーイソプラノソロ4名+クライレ先生。
実際声は聞こえませんでしたが、先生はしっかり歌いながら指揮されていましたので、ついそっちに視線釘づけに・・ww

ラストのハレルヤコーラスは英語歌詞で、力強く華やかに。
クロイツコアの歌を聴いていて、突如ワタシのなかで長いこと疑問だった「メサイアのなかでなんであの位置にハレルヤコーラスがあるのか」という謎が解けました。それはなにといわれると困りますが・・・え~とそれだけ迫力のあるコーラスだったということです。

アンコールは3曲、最後はからたちの花。
北原&山田先生の曲はドイツ系合唱団が歌うと日本人が歌うより さらに繊細な雰囲気に聴こえます。

そうそう、クロイツコアのドキュメンタリーで主人公のひとりだったLucas青年がすっかりお兄ちゃんとなって最上段バスパートにいました。物静かに微動だにせず歌う姿はとても大人びていて、まあ、Lucas少年ったら・・と親戚のおばちゃんの気分になってしまいました。


この日は早めに職場をでて、オペラシティでお茶でもしよう~とデスク周りを片付けていたらあの長い揺れがやってきました。
あの揺れの時、皆さんはホールでカメラリハーサル中だったそうです。(FB情報)
3.11を経験した日本人ですら、やや、これはでかいぞ、と あの日とあれからの日々がよぎる大きな揺れでした。地震とはおそらく無縁の皆様、怖かったと思います。

実は これは本番、演奏するほうも聴くほうも大丈夫かいな というささやかな不安を抱いて会場に向かいました

しかし、コンサートが終わってみると。

どんなに年が若くてもみなさんプロでした。
大きいお兄ちゃんから、年少の団員さん全員が 手に持った譜面ファイルにときどき確認するように目を走らせる以外は みなさんほとんど暗譜、まっすぐクライレ先生を見つめる視線とその落ち着き払った姿は素晴らしかったです。
ほかの合唱団ではありがちな 一瞬集中力を切らせてしまったらしいお隣さんを、歌いながらひじでつついて音楽の世界へ戻すなんていうほほえましいシーンもありましたが、クライレ先生のもとツアーメンバー全員の集中力と団結力で生み出された しなやかで重厚なクロイツコアのハーモニーは強く印象に残りました。

生きているうちに一度は現地でクリスマスのコンサートを聴いてみたいなあ・・・。



10月1日のラジオ放送

ご無沙汰してしまいました。

サントリーでのセントジョンズのコンサートのこと、トマーナの800周年記念ドキュメンタリー、半年以上リピしまくっている(単に車のCDマガジンが故障してCD入れ替えができなくなっただけなんですけど

トマーナ&ゲヴァントハウスのメンデルスゾーン宗教曲集だとか
Regisレーベルからリリースされた英国トレブルお宝レア音源満載のAngelic voices

などについてアップしたかったのですが、いかんせん酷暑・猛暑・残暑で脳みそが節電モードでして・・はい。

それはおいておいて。

先ほどFBにお知らせがやってまいりました。

7月27日ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジ@オペラシティでのコンサートがNHK-FMで放送されるそうです。

すみません、文章長くて。

リンクは↓
10月1日NHK-FM

楽しみです。

さあ、皆様エアチェックの準備を!



7月27日 ケンブリッジ大学セントジョンズ・カレッジ聖歌隊@オペラシティ

暑いですねえ。

オリンピックも終わり、お盆休みも終わり(ワタシは地味におしごと)すでに日にちがたちました。

オリンピックといえば。
現在英国留学中の元同僚の話では、オリンピック期間中ロンドンは交通規制が敷かれており同僚の務めるラボも開店休業状態。
FBにアップされたウェンズリースタジアムの客席で鮮やかなピッチにならぶ、ちっこいなでしこさんたちと元同僚のびみょうなツーショット(?)写真を、いいなあ~と眺めておりました。

前置きが長くなりましたが、いまさらケンブリッジ・セントジョンズ・カレッジのコンサートの感想を。


7月27日 金曜日夜のコンサート。

終業30分前から 緊急が入りませんように、時間で職場を出られますように、と落ち着かず。
開演ジャスト5分前に着席し周囲を見渡すと、ありゃ、開演時間間違えた?と思うほど。
客席はあろうことに4割も入っていない。
ああ、なんてこった。
2部になって6割は埋まったんですけど・・・。

月末の金曜日、ソワレコンサートは集客にきびちいものがあるのかもしれません。
聴きたいけど、無理。と泣く泣く諦めた人の数はきっと多いはずです。(よね?)

がらがらの1階席とは対照的だったのは2階席センター。
満席。
ちょっとものものしい雰囲気におそらく皇室の方がいらしているのだろうと思ったら(相変わらずムダな観察力)ネスシンガー先生のスピーチで高円の宮妃殿下がお越しになっていることを知りました。

さて。
オペラシティの豊かな響きの中で過ごした至福の時間は忘れられないものになりました。


和声の響き・旋律の移ろいでニュアンスが変わる、英国音楽の多様さ、奥深さ、そしてカラフルさ。

セントジョンズの歌を生で聴いていて、わ、わたしなんて贅沢な時間をすごしているんだろうと感激しておりました。
タケミツ・メモリアルに漂う澄んだハーモニーは外の湿気をふくんだ熱風を忘れさせるくらい爽やかでクールでした。

パーソンズのアヴェマリアで背筋が伸び、ラフマニノフでは非常に濃ゆいニュアンスの異なる宗教色を、西風のミサでは涼しげな風を感じておりました。

何度も通っているのに、実はオペラシティで初めて聴くオルガンの音色。
この日はバッハのフーガ。
天井から音が降りおりてくる旋律に包まれる幸福。

サントリーがふわりとまとうような音なら、オペラシティは音が降ってくるんだなあ・・と。

エルガーのアヴェ・ヴェルム、トレブル君たちの歌うたおやかな旋律に胸がいっぱい。
アヴェ・マリア・ステラも聴きたかった、個人的にエルガー宗教曲はセント・ジョンズなのであります。
ブリテンのRejoice in the ramb まさか、本場の音楽を、本来の姿で、しかも初台で聴けるとは。
絡みつくような旋律と、展開する音楽が物語のようでした。
トレブルソロは、歌う姿がきりっとして目を引く2列目センターよりの少年。

このアルバムジャケットの少年ではないかしら?

On Christmas Night

難解なメロディーを丁寧にでも力強く。ぼっちゃん刈りのあどけない表情とは反し、意志の強そうな表情が印象に残る少年でした。
シロウトが聴いていてもえらく技巧を要するんだろうなぁと思わせるブリテンの音楽を先導してました。

この後 英国王室のための音楽。
ウォルトンの戴冠行進曲「王冠」、英国の歴史と伝統の重み。気品ある絢爛豪華さ、あまりにまぶしくて目をつぶって聴いてしまいましたよ。
パリーのがっつりとしたテクスチュアはオペラシティと相性抜群。

R.ヴォーン・ウィリアムスのトレブルソロにはうるっときました。
トレブル前列のちみっこの隣の子。
BACメンバーの誰かにその面差しが似ていると思ったのはワタシだけですよね、きっと。旋律とマッチした繊細な声質でした。コンサートの後、ロビーで、あなたのソロ素晴らしかったわ、と話しかけたら、すこし嬉しそうに(妄想)thanksと返ってきました。

個人的に最も惹かれたのはJ.タブナーのアテネのための歌。
バスのパートのコンティヌオが流れる中、ソプラノ・アルト・テナーの各パートがまとわりつくように音楽と、その抑制のきいた表現でじわじわ世界がノモクロに。うわ、このまま自分の時間までもが止まってしまうんじゃないかと思うくらい肌が粟立ちっぱなし・・。

大切な何かを永遠に失い、ともにあった時間はもう2度と戻らないと気づく瞬間。
そんなことがあるはずないと事実を受け入れられない時間が過ぎたあとにじわじわくる喪失感。
そう。
明日も同じような日々が続く、いつものようになんでもない土曜日がやってくると誰もが疑わずすごしていた日常が一瞬にして失われた、あの震災の日。
ほんの一時で失われてしまった2万人の命。
生き残ったワタシと失われた命との間にあったものは何だったんだろう。

あの中に、自分がいてもおかしくはなかった。
自分がいまここにいる意味はなんだろうか。

そのことを考えるたびに胸が苦しくなっていたことを思い起こさせました。

透明感のあるお兄さんたちの和声と清らかなトレブル君たちの歌が心に突き刺さりました。
人間が生きていくうえではさけて通ることのできない共通の心理を音楽にしたタブナーの音楽に驚き、それを表現しきったセントジョンズの歌に心揺さぶられました。
悲しみに国境はないんだなぁ・・と。

マシアスの曲が、ホールにものすごい勢いで響きプログラム終了。

アンコールは赤とんぼ、テナーソロのジュリアンさんの声と歌にほろり、複雑なコーラスワーク、たぶん8声ぐらいにわかれていたんじゃあないでしょうか。
幼いころねえやの肩越しに見た里山の夕暮れ、飛び交う赤とんぼ。ねえや背中の温かみ。
秋の風情を切り取った詩の世界は、聞き手にその経験がなくてもなぜか記憶に深く刻みこまれる。
セントジョンズの皆様の奏でる立体的な余韻に、じいん。

アンコール2曲目♪もし、僕が調子っぱずれで歌を歌っても・・・の歌詞ではじまるビートルズナンバー、いえいえそんなことは決してありませんよ、Gentの皆様には・・なあんて心の中でかるい突っ込みを入れてましたが・・Gentsの皆様のクロスハーモニーはもっと聴きたかったです。
大妻講堂の時と同じく、トレブル君たちは直立不動、すっかり聴衆と化していましたが、実はこっそり足や手でリズムとったり、曲が終わると客席と一緒に拍手してました。


コンサート後はロビーでトレブル君たちの募金活動が、アットホームな雰囲気の中行われていました。

最終公演のサントリーが楽しみです。


7月21日 ケンブリッジ大学・セント・ジョンズ・カレッジ聖歌隊@大妻講堂

土曜日逢魔が時、三番町閑静なお屋敷町。

御厩谷坂をぶらぶら下っていくと 大妻通りの交差点に黒い光沢ある生地のガウンをまとい、朱色の譜面ファイルを胸に抱えた集団が突如現れました。
2列に並んで整然とそしてエレガントに歩む姿。

番町で、番町でですよ、制服をまとった英国聖歌隊が移動するのを目撃してしまいました。


ケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジ聖歌隊御一行様の会場入りでした。

日本ツアー初コンサートを聴いて参りました。
英国聖歌隊がジョギング圏内にいらっしゃるなら、ぜひ行かねばということで、激務だった泊まり勤務明けではありましたがでかけてまいりました。

大妻女子大講堂の舞台上、天井いっぱいに届くゴージャスなパイプオルガンが鎮座しておりました。オルガンをバックに14人のトレブルと、17人のchoral scholars、オルガン奏者さん、アシスタントさん、指揮の先生が勢ぞろい。

聖歌隊の皆様が朱色の譜面ファイルを斜め45度の角度で胸に掲げる姿勢がかっこいいです。

バードのミサ
キリエの冒頭の音でぞわっときました。
重厚なテナー・バスに メタリックなカウンターテナー、涼しげなトレブルが生み出すしっとりとした荘厳な響き。
アカペラ5声、あれ、どう分かれていたんだろう。
Agnus deiのソロアンサンブルの緻密さと清らかさ。トレブルソロがそれはきれいでした。
BoyceとByrd区別がつかにゃいなんていっている場合じゃないぞ、ワタシ。

アルト・テナー・バス3名のかっちりとしたテルツェットが華やいでいて、そのあと合唱が入るパーセル、メロディーラインが立ち上る朝霧のようなハウエルズ、祝祭感ある晴れやかなマシアス。
前半のプログラムはあっという間に終わってしまいました。

オルガン・ヴォランタリーはJ.S.バッハのトッカータとフーガ。
「実は~この曲、バッハの作品ではないかも、という説がありまして~、でもオルガン曲としては有名ですので・・」のオルガニストさんのスピーチ兼曲目紹介が楽しかったです。

フランクの天使の糧、トレブルユニゾンが揺らめくよう。
耳を澄ますとナチュラルビブラートのかかる美しい声のトレブル君がいます。
たぶん2列目の左から2-3番目の少年ではないかと。
後半のソロはウィンチェスターコレッジ、Cantores Episcopiメンバーのサミュエルさんですね。
透明感があって、響きの素晴らしい歌声でした。
パレストリーナの和声に陶然とし、モーツアルトのアヴェ・ヴェルム・コルプスは、フレーズの移ろいに、震災で、多くの人々の命を守ろうとして職務中に犠牲となった見ず知らずの人々の面影が浮かび切なくなりました。
晩祷2曲はがらりと宗教色が濃くなりました。
ラストのコダーイのミサ曲が新鮮な響き。

あっという間にプログラム終了。

アンコール1曲目はアカペラの赤とんぼ。
リードボーカル兄さんのクリスタルのような声とアレンジにほれぼれ。
ラストはchoral scholarsのお兄ちゃんたち(The Gentsというんだそうです。)によるビートルズナンバー。アルバムサージェントペパーに収録されているチャーミングな佳曲with a little help from my friend、アカペラヴージョンでした。
選曲に 震災を経験した私たち日本人に対しての気遣いを感じ そのさりげなさにほろり。
一人一人が乗り出すように生き生きと歌う姿、それぞれの声楽家としての優れた資質、素晴らしいです。
激ウマ&楽しかったです。
さてトレブル君たちは、譜面ファイルを胸抱いたまま、聴いているんですけど。
譜面ファイルで口元かくして隣のことおしゃべりしたり、ぼおっと会場を見渡したり、こっそりリズムに合わせて体動かしていたりと多様。
歌が終わると生真面目な表情で客席と一緒に拍手していました。(かわいらしかったです)

セントジョンズの歌声はドイツ系合唱団でいうなら、洗練されたソフトな響きという点でクロイツコアに近いと個人的に思っていました。
指揮者が変わって初めて聴くと、深みのある力強くその澄んだ歌声とハーモニーにすっかり魅了されました。

東京が世界に誇るコンサートホール、サントリーとオペラシティでどんなサウンドで聴かせてくれるのでしょうか。
週末が楽しみでなりません。



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